「あの人、また買ってる…」スーパーの特売でズルをする客が増加 セルフレジをいいことに「お1人様○点限り」を突破、「チェックするには限界もある」と店員は嘆き
「家に人数分の家族がいるんだよ!」と逆ギレ
IT企業勤務の40代男性・Cさんは、「逆ギレしている人を見たことがある」と言う。 「お1人様1個限りの商品をいくつもカゴに入れて、セルフレジで会計していた男性が、店員に注意されているのを見たことがあります。声が大きいので聞こえてきたのですが、『“お1人様1個限り”の注意書きが見えなかった、わかりやすく書かなかったのは店の責任ではないか』とごねた挙げ句、『家に人数分の家族がいるんだよ!』と逆ギレしていました。このことが影響したのかどうかはわかりませんが、その店では最近、お1人様1点限りから『1家族様1点まで』と厳しくなりました」
セルフレジの見回りは注意喚起がメインに
こうした客の行動について、店員はどう感じているのか。都内のスーパーで働く40代女性・Dさんは、セルフレジを見回るのも業務の一つ。「セルフレジになったとて、人間の目がなくていいことにはならない」と話す。 「セルフレジの導入当初は、操作に不慣れな方への説明要員でしたが、最近は、操作に慣れてきた人も多くなり、説明をすることはほとんどなくなりました。ただ今度は、購入個数の制限がある特売品を複数買いするような人や、同じ商品を複数買う時、数量をごまかして買う人が増えてきました。例えば、同じ商品なら1パックを会計し、レジ画面で数量を5にすればいいのですが、1パックの数量のままで、5パック全部を袋に入れてしまう、というようなことです」 Dさんは、客の違反行為を見かけたら注意はするものの、「厳しくチェックするには限界がある」と話す。 「うちのスーパーの場合、見つけたら注意する形なので、逆にいえば、店員に見られなければレジを通過できてしまいます。 そもそも個数制限をするのは、お客様への感謝の気持ちからのセールなんですよね。だからなるべく多くのお客様の手に渡ってほしいという思いがあります。それを守らない人がたくさん出てくると、もうそういうセール自体ができなくなる可能性はありますよね」(Dさん) ルールを破る人たちが増えれば、店側も何らかの対策を講じざるを得ないのかもしれない。