サッカーJ3・ギラヴァンツ北九州が昨季最下位から躍進の7位…13戦負けなしも失速、得点力向上が課題
サッカーJ3・ギラヴァンツ北九州は、通算15勝11分け12敗(勝ち点56)の7位で今季を終えた。昨季、最下位に低迷したクラブは、開幕当初の目標としたJ2昇格プレーオフ(PO)進出には届かなかったものの、確かな成長を示した。クラブの躍進を、来季の昇格につなげられるか。真価が問われる一年となりそうだ。(矢野裕作) 【写真】今季、躍進したギラヴァンツの選手ら
開幕当初は勝ち点をなかなか積み上げられなかった。しかし、5月6日のFC岐阜戦以降、破竹の勢いで8月24日の奈良クラブ戦まで13試合負けなし(9勝4分け)を記録した。9月下旬と10月上旬には4位に浮上するなど、J2昇格PO進出(3~6位)に手が届きかけたが、シーズン最終盤で失速した。
大きく響いたのは、試合終盤での失点。PO進出争いを繰り広げていたラスト6試合では4試合で後半アディショナルタイムに失点した。今季39失点はリーグ5番目の少なさで、クリーンシート(無失点)は13試合と堅守は最大の長所だ。しかし、若いチームだけに、勝負所での経験不足を露呈し、勝ち点を取りこぼす試合が目立った。
41得点はリーグ最低水準で、優勝した大宮アルディージャには30得点以上の差をつけられた。得点力不足はクラブの長年の課題。今季チームトップの14ゴールを記録した永井龍選手に続くストライカーの存在が不可欠だ。
クラブは今季途中の11月に増本浩平監督の続投を発表した。来年はクラブにとってJリーグ参入15周年の節目。2季目となる指揮官の手腕に期待がかかっている。
サポーターへ「来年は必ずJ2に」
ギラヴァンツ北九州は8日、北九州市小倉北区でシーズン報告会を開き、選手たちは集まったサポーターを前に、応援に感謝した。
報告会で、増本浩平監督は「結果として手にしたかったものは手に入れられなかったが、本当に成長できた年だった」と手応えを口にした。選手全員がマイクを握り、感謝を伝えるとともに「来年は必ずJ2に昇格しましょう」などと呼びかけた。