なぜ阪神は機動力野球を貫き中日に逆転勝利したのか…明暗を分けた矢野監督と与田監督の采配力と準備力の差
中日の強攻策が続けて裏目に出た、その裏に阪神は中日の3番手の又吉からサンズがレフトへ勝ち越しの9号ソロ。野球の流れとは、こういうことだろう。高代氏は「中日バッテリーの警戒ミス。防げる失点だった」と指摘する。 「インサイドのシュートだったが、バッターボックスから離れて立つサンズにとって、あそこはど真ん中になる。あとボール2つ分、内側に明らかなボール球を投げておかねばならなかった。失投ではあるが、そもそもカウント0-1から投げるボールではなかった」 高代氏は両チームの差をこう総括した。 「今の阪神は貯金という余裕がプラスの連鎖につながっている。怖がらず機動力を仕掛けて成功しているのが、その象徴。チームがのっていけるし、9回のビシエドの三遊間の難しい打球を処理して、すぐさまノーバウンドで送球した中野のファインプレーのようなものも出る。少しでもスキを見せてしまうと勝てない強さがある。準備の差。そして、選手ひとりひとりが与えられた役割を果たせるかどうかの使命感の差を感じた」 今日14日からは、2位巨人との“首位攻防戦“だが、2.5差と3.5差では大きく違う。3連敗しても首位はキープできるのだ。高代氏が指摘する”余裕“を持ったまま、菅野、坂本のいない巨人と対戦できる。 矢野監督は、こう宣言した。 「いい形で(中日戦を)取れて東京ドームにいける。全員の気持ちを高めながら、タイガースの野球、超積極的、あきらめない、全員で戦うという野球を東京ドームでもやってきます」 先陣を切る先発は青柳。新外国人のアルカンタラもスタンバイしている。