気がつけば“教育虐待”に? 「塾やめたい」と泣いて嫌がった娘を追い詰めた、母の言動
NGワード2「◯クラスに残れないなら、退塾ね」
塾から指示されている宿題もなかなかこなせないと、ダラダラしている時間が長いように感じられ、発破をかけようと何度かこの言葉をかけました。 しかしこれは単純に脅しでしかないです。恐怖による支配です。 子どもは「塾を辞める=挫折」だと思っていると思います。挫折の恐怖をチラつかせ、具体的なサポートもせず、小学4年生の子どもの自宅学習を放置することは、親子関係を崩壊させる危険があると思います。 恐怖による支配は短期的には効果が上がりますが、本人は納得して行動している訳ではないので、すぐにその効果は無くなります。また、本当にクラスが下がったとしても、すぐに退塾を決められる親御さんは少ないのではないでしょうか。すると子どもは「なんだ、辞めさせる気ないじゃん。ただの脅しじゃん」と親の言うことを信用しなくなっていきます。長期的な視点でみると、悪影響しかないのではないでしょうか。 ダラダラしているなと感じる場合は、一緒に学習計画を立てたり、一問ずつ丸つけをしたり、動画コンテンツで学ぶ方法を模索したり、ちょっとしたリフレッシュ方法を一緒に試したり、学習のサポートをしてあげるといいかもしれません。
NGワード3「あなたがやるって言ったんでしょ」
これも言ってしまいがちな一言ではないでしょうか。 小学3年生、4年生の子どもたちが、中学受験の勉強がどれだけ大変か、どれだけ難しくて、どれだけ量が多いか、想像がついているはずがありません。(親ですら、びっくりするほどですから) そんな状態で「あなたがやると言い出したんだから、ちゃんとやりなさい」と言うのはかなり横暴です。 しかも、本人の意志をもとに責めているのですから、子どもは「もう二度と、軽々しく挑戦はしないでおこう。親の言うことだけに従おう。そうすれば文句は言われまい」と考えるようになると想像がつきませんか。 子どもは本来、できるだけいい成績を残したい、親に褒められたい、そう思っています。でもその叶えたい目標と、目の前の勉強を結びつけることができません。サボりたいのではなく、頑張っても成績が上がるイメージが湧かないから、その経験がないから、腰が重いのです。 そういう時は、計算や漢字など、目に見えて勉強の成果がわかる基礎訓練を、親のサポートのもとでやるといいかもしれません。 子どもの意志に寄り添い、できるだけハードルを低く、毎日の学習を淡々と進められるように、声かけや環境づくりを通してサポートしてあげることが大事だと思います。