【ナゼ?】同僚女性のペットボトルに尿・唾液の混入は『微罪』!?被害者に強いトラウマも…専門家警鐘「厳罰化には法改正が必要」
バイト先の学習塾で同僚のペットボトルなどに自身の尿や唾液を繰り返し混入させたとして、奈良市に住む大学生の男(21)が逮捕された。被害者は同僚の複数の女性で、事件を知り強いショックを受けている人もいるという。逮捕された容疑は「器物損壊」と「暴行」だが、いずれも法定刑は性犯罪の刑罰よりも軽く、専門家は「被害者には深刻な傷が残る可能性があるにもかかわらず、法改正によらなければ重い刑事罰を与えられない可能性がある」と警鐘を鳴らしている。(報告:櫻茜理・三宅直)
■学習塾の控室で…ペットボトルの味に“違和感”
「カバンに触ったときに物の位置が違ったことで不審に思った」 警察に相談があったのは3月。奈良県にある学生塾で働く20代の女性からだった。不審に思った女性は、カバンの中に手のひらサイズの小型カメラを忍ばせていたが、録画されているはずのデータが初期化されていたという。 他に盗まれたものはなかったが、これまでに持ち込んだペットボトル飲料の味に違和感を感じることがあったという。 警察が映像データを復元すると、ある男がカバンの中のカメラに気がつき、カメラに触れる様子が映っていた。同じ学習塾に通う大学生の男(21)だ。 4月、警察は男を映像データを消去した器物損壊の疑いで逮捕し、男のスマートフォンを押収した。すると、中には思いもよらない映像が残っていた―。
■トイレで尿や唾液を混入 元の場所に戻して女性らが飲む様子を隠し撮り
映像は2023年12月からの約5か月間に、学習塾がある建物内のトイレで撮影されたもの。男はなんと、ペットボトルや水筒、喉に使う医療用スプレーに、自身の尿や唾液を混入していたのだ。 さらに、混入されたペットボトルや水筒は元の場所に戻されていた。持ち主は同僚の女性たち。何も事情を知らない女性らは、授業を終え、控室でこのペットボトルや水筒を飲んでいて、さらにその様子を動画で隠し撮りしていたのだ。 男は器物損壊の疑いと暴行の疑いで逮捕・送検された。調べに対し「間違いありません」と容疑を認めている。犯行を裏付けられたのは15件で、これ以外にも混入する動画などが残っていたという。 これまでに数名の女性が、警察に被害を申告した。けがや体調不良はないということだが、尿や唾液を混入を知り、強いショックを受けているという。