“令和の弾丸”新山響平がKEIRINグランプリに3年連続出場 2024年は4つのG1で決勝進出の安定感
今年の顔であり、2025年S級S班所属となる9名の選手たちによる一発勝負。競輪界の一大決戦「KEIRINグランプリ2024」が30日、静岡競輪で開催となる。今回は徹底先行のスタイルで3年連続グランプリへ出場する“令和の弾丸”新山響平を紹介する。(構成:netkeirin編集部)
“令和の徹底先行”はこの男!
現役選手で「日本一の先行選手」は誰かと問われたら、“新山響平”と答えるファンは多いのではないだろうか。 北日本の先頭で奮闘し続け、22年に競輪祭で初タイトル、グランプリ初出場を決め輪界のスターとなった新山響平。しかし翌23年は、S班こそ死守したものの優勝はゼロ、ギリギリ賞金ランキング9位でグランプリに滑り込み。そして今年も、グランプリ出場への道のりは険しかった。 抜群の安定感で全日本選抜競輪、高松宮記念杯、オールスター競輪、寛仁親王牌とGI決勝の舞台に上がり続けてコツコツ賞金を積み上げていくが、依然優勝はナシ。常にギリギリの戦いを強いられていた。いよいよ賞金争いのゴールが残り1か月を切った11月初旬、新山は賞金ランキング8位で四日市記念を迎える。 北日本勢は佐藤慎太郎や中野慎詞と心強いメンバーが揃い、ここで少しでも賞金を積み増したい。新山は、初日特選こそ9着に敗れたが、しっかりと立て直し二次予選は得意の突っ張り先行で完封、準決勝では4番手を確保して捲りで前団を仕留める器用な立ち回り。「先行でも捲りでも強い」という姿を見せつけながら決勝進出を決めた。
2年ぶりの優勝、「GP出場は素直に喜べない」
決勝戦は、北日本勢は4人が勝ち上がり。新山は先行した中野慎詞の番手回りで22年競輪祭以来、2年ぶりの優勝を決めた。これで賞金ランキングは脇本雄太を抜いて7位に浮上。グランプリ出場をほぼ確実なものとした。 その後のGI競輪祭は準決勝敗退となったが、ボーダー付近の選手も続々と敗退した結果、決勝前にグランプリ出場が決まった。本人は「準決勝は自分のベストのレースをやって4着。グランプリが決まったことは素直に喜べなかったですね」とコメント。 「新山さんのような突っ張り先行を」と若手の目標にもなっている北日本のエースは、徹底先行の代名詞に飽き足らず、競輪のさらなる進化へ先陣を切る。