苦戦続いたアストンマーティン、”正常”に戻ったのか? チームは慎重姿勢も、アロンソは復活を喜ぶ
ここ数レース厳しい状況が続いていたアストンマーティンだが、F1イギリスGPで2台がポイントを獲得したことで、正しい状況に戻りつつあるとフェルナンド・アロンソは考えている。 【動画】ブラッド・ピット主演のF1映画、2025年の公開を前にティザー映像が先行配信 アストンマーティンは今季、開幕から6戦連続でポイントを獲得するなど、トップ5チームの一角としてシーズンをスタートした。 しかしエミリア・ロマーニャGPで投入した総合的なアップデートパッケージによって、マシンのドライビングがより難しくなってしまったようだ。 結果として、アストンマーティンはそれ以降の5戦中2戦でしかポイントを獲得できず、ダブルポイントを獲得できたのはコンディションが不安定だったカナダGPのみだった。 チームのファクトリーがあるシルバーストンで開催されたイギリスGPも雨の影響を受けたレースだったとはいえ、ランス・ストロールが7位、アロンソが8位を獲得。週末を通してパフォーマンスを発揮することができた。 チームはイギリスGPで新しいフロントウイングを投入。リヤのブレーキダクト周辺の空力特性も改善した。アロンソはこれによって、チームがエミリア・ロマーニャGP以前の立ち位置に近づいたことを示唆した。 「つまり、フィーリングは正常に戻ったということだ」とアロンソは語った。 「僕たちは5番手か6番手のチームだった。ニコ(ヒュルケンベルグ/ハース)は週末を通してとても速かったと思う。でも僕たちはポイントを争うことができた」 「7番手と8番手というのは、イモラ前のポジションとほぼ同じだと思う。僕たちは、自分たちのナチュラルなポジションに戻ってきた。それがとても嬉しい」 「オーストリアの後、少し調子が上がっている。いくつかの方向性が間違っていたことを理解した。さっきも言ったように、ポイント圏内に戻れてうれしい」 さらに次のハンガリーGPとベルギーGPの2レースで新たなアップデートを予定しているアストンマーティン。アロンソは、今年のメルセデスや昨年のマクラーレンと同じように、トップ4チームに近づくことを望んでいる。 ただ、また同様の問題が発生する可能性もあるため、過度な期待はすべきではないと付け加えた。 「口先だけでなく、結果を出さなければならない」 「マシンに多くの新しいパーツを投入してきたが、うまくいったものもあれば、うまくいかなかったものもある。ハンガリーでは、ポジティブなサプライズがあることを期待している」 チーム代表のマイク・クラックは、オーストリアの暖かい気温とシルバーストンのウエットで涼しいコンディションとの明らかな違いを指摘し、レース結果から多くの結論を引き出さないように注意した。 彼は、チームはデータから理解を深める必要があり、良い結果が出ただけで満足すべきではないと指摘した。 「(イギリスGPは)ウエットコンディションも混ざった普通のレースではなかったから、まず分析してみる必要がある。前の2戦よりランキング的には良くなっている。その結果に目をつむる必要はないが、パフォーマンスが向上しているかどうかは分析しなければならない」 「新しいパーツの効果を見極め、次に進むかを決める必要がある」 「これらのレースを比較することには注意が必要だと思う。オーストリアでは路面温度50~60度、よりソフトなタイヤ、高速コーナーと低速コーナーの両方があるコースだった」 「シルバーストンはとても寒く、最も硬いタイヤの組み合わせだった。だからランキングや順位に振り回されることなく、これらの影響を切り離して考えなければならない」
Jake Boxall-Legge