【40代、50代・更年期の基礎知識 】HRT(ホルモン補充療法)の開始・終了のタイミングは? 受けられない人もいる?
Q. プラセンタ注射も更年期治療に効きますか?
A. 更年期症状の軽減を感じる人もいます 「プラセンタは胎盤のことで、美容用のプラセンタの材料は馬や豚の胎盤が一般的なのに対し、医療用はヒトの胎盤から有効成分を抽出した胎盤エキスが主成分です。厚生労働省が認可しているのは2種類の注射剤のみ。 メルスモンは更年期治療で保険がきき、もうひとつのラエンネックは慢性肝疾患における肝機能の改善に認可されているもので、更年期症状では保険対象外になります。女性ホルモンが補充されるわけではないのでHRT(ホルモン補充療法)の代替にはなりませんが、症状を軽減する効果を実感する人も多いです。 HRT(ホルモン補充療法)が行えないケースでも受けられることが大きなメリットですが、投与すると献血はできません。また、他の方法として、保険はききませんが、エストロゲンと似た働きをするといわれるエクオール配合のサプリメントも人気があります」 次回は更年期のメンタル不調について聞く。 【教えてくれたのは】 小川真里子さん 産婦人科医、医学博士。東京歯科大学市川総合病院産婦人科 准教授。日本産科婦人科学会・日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医・指導医。専門は更年期医療学、女性心理医学、女性ヘルスケア。相談やカウンセリングを中心としたケアサポートとともに、最新のテクロノジーや視点を取り入れて、更年期を取り巻く環境や文化を積極的にアップデート イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子