「マチノはゴールマシーンだな!」ドイツで5発だけでなく…日本代表選外・町野修斗“覚醒の2項目”とは「FWとして乗ってきてるのかな」
町野が序盤戦で記録した“ドイツでトップの2項目”
その一方で、興味深いデータもある。 ・味方のシュートにつながったクロスやパスである「キーパス」:リーグ7位 ※リーグ戦順位が2位のライプツィヒを上回る ・相手のプレス強度を示すPPDA:7位 ※キールがパスをつないで崩すスタイルであるため、相手がなかなかハイプレスに来られないため。この項目でトップに立つのは、ボール支配率が最も高いバイエルンである。 主体的アクションの原理主義者ともいえるラップ監督の指導は、長い目で見れば、町野の成長に大きく寄与するはずだ。 ただ、それだけではない。 町野は第5節時点で、2つの項目でブンデスリーガの全選手の中でトップの成績を記録していた。 1つ目が、流れの中からのシュートの割合だ。PKキッカーで、CKからもゴールを決めている町野だが、流れの中からのシュートが全シュートの77.8%を占めた。これは単独トップの成績である。 その要因について、町野は「前の選手なので、流れの中でからのシュートが多いというのはあると思います。ただ……」と話し、こう分析する。 「昨シーズンよりも大事なところでパスが集まるようになった感覚はあります。『アイツに出しておけば決めてくれるんじゃないか』という信頼感のようなものが少しずつ出てきていると感じているので、そういうものも関係しているのかもしれないですね」
「お前はゴールマシーンだな!」
練習でも監督やチームメイトに強烈な印象を残してきた感覚が今シーズンはある。特に良いパフォーマンスが見せられたと感じたのは、バイエルン戦の週の練習だった。 この週はディフェンスとの1対1から、GK相手のシュートに持っていく練習でも全てゴールに蹴りこんだ。だから、コーチにはこう言われた。 「素晴らしい! お前はゴールマシーンだな!」 バイエルン戦では得点こそなかったが、翌週のボーフム戦で1ゴール、その翌週のフランクフルト戦で2ゴール。それに加えて直前のプレーがファールと判定されて取り消しとゴールもあった。 もう1つ、町野がリーグトップタイに立ったのが、枠内シュート率だ。 全シュートのうち80%を枠内に飛ばした。 「それは知らなかったですけど」 町野にデータを伝えると、相好を崩してこう答えた。 「(枠内に飛べば)キーパーがはじいて、レバークーゼン戦のようにゴールにつながることもあるので嬉しいデータですね」 レバークーゼン戦では、町野が左サイドからのカットインシュートを放ち、そのクリアボールで手にしたCKからゴールが生まれた。カットインからのシュートを得意としているのは、中学時代に左サイドハーフを任されていたときに繰り返していた練習が原点としてあるからだ。
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