中日の立浪監督が攻守に精彩を欠くショート京田を試合中に「2軍落ち名古屋強制送還」した真の理由とは…背景に”星野イズム”
中日の立浪和義監督(52)が4日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦で、守備のミスを犯すなど好守に精彩を欠いた京田陽太(28)を4回で“懲罰交代“させ、そのまま2軍落ちを通告し試合中に名古屋へ強制送還させた。立浪監督は「戦う顔をしていない」などの2軍落ちの理由を丁寧に説明したが、京田への叱咤と同時にチームに緊張感と競争力をもたらして「戦闘集団」に変えたいとの狙いがある。立浪監督が師と慕う故・星野仙一氏が使ってきたマネジメント手法だ。なお試合は1-7で中日が敗れた。
「戦う顔をしていない」
ドラファンで埋まるレフトスタンドからざわめきが起きた。2―0で迎えた5回一死走者無しで、京田に2度目の打席が回ると、立浪監督は代打・溝脇を送った。 ”懲罰交代”だった。 その前の回に京田は、先頭の大和のセカンドベース寄りの打球を追いつきながらグラブで弾き出塁を許していた。記録は内野安打だが、実質はエラー。8年ぶりの先発となる左腕の岡田は、続く嶺井に2ランホームランを打たれ、手痛いミスからの先制点献上で流れを横浜DeNAに渡すことになり敗因となった。 だが、”懲罰交代”どころではなかった。その後、京田の姿がベンチから消えた。すぐさま2軍落ちを告げられ、試合中でありながら、名古屋への強制送還を命じられたのである。 試合後の代表取材による囲み会見で5回に代打を送った意図を質問された立浪監督が衝撃事実を明かす。 「代打というか、取れるアウトをね。打つ打たないは、ずっと調子悪いから我慢してやっている。守れなかったら…。あとは顔を見ていてもまったく精彩がない。であれば。2軍でやり直して来いということで今日は途中で代えました。もう(名古屋へ)帰らせました」 立浪監督自身が直接京田に伝えたという。 8番で起用された京田は打つ方でも精彩を欠いた。2回の第1打席も追い込まれてからファウルで粘ったが、最後はワンバウンドになる“クソボール”に手を出して三振に倒れていた。これで16打席ノーヒット。打率は.157だ。 ノーステップ打法に、なんとか活路を見いだそうとしているが、まったく浮上の兆しは見られず、その苦悩が守備へも悪影響を及ぼしているようだった。