「審判を敵に回すな」が持論のノムさんが要注意人物としてリストアップ…いまだ燻る白井審判の佐々木朗希への”詰め寄り問題”
千葉ロッテの佐々木朗希投手(20)がボール判定に不服な態度を示したと判断した球審の白井一行氏(44)が血相を変えて詰め寄った問題から1週間以上が経過したが、まだ騒動は燻ったままだ。 球界OBだけでなく、野球好きの芸能人まで巻き込んで今なお賛否の論争が続き、プロ野球選手会は、これを機に審判員の選手への対応についての質問状を提出する方針を固めている。「審判を敵に回すな」と選手に教えてきた南海、ヤクルト、阪神、楽天の4球団で監督を務めた“名将”の故・野村克也氏が「気をつけなければならない審判が2人いる」と名指しで“要注意人物”としていた1人が白井審判だったという。佐々木にとってグラウンドに“第3の相手”がいることを知ったのは収穫だったのだろう。
楽天監督時代のノムさんが白井球審の判定に抗議した場面も
オリックス戦(4月24日・京セラドーム大阪)で起きた白井審判の佐々木への“詰め寄り問題”の波紋が収まらない。今なおワイドショーや球界OBのYoutuberでも取り上げられ、騒動後に白井審判は阪神ー中日戦で塁審、オリックスー西武戦では球審を務めたが、試合前に白井審判の名前が場内アナウンスされるだけで、球場に“ざわめき”が起きるという異常事態が続いている。 同時に白井審判の過去の“トラブル“についても数多く掘り起こされることになっているが、実は、名将、故・野村克也氏が、「審判に要注意人物が2人いる」と名指しでマークしていた一人が白井審判だったという。 野村克也氏の元で2005年からコーチを務めた“ノムさんの側近“である現在新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏が明かす。 「『審判を敵に回すな』というのが野村さんの持論です。特に要注意人物として2人の審判の名前を挙げていました。その1人が白井審判です。注意したのは、やはり、その性格面ですよね。強情なところが見受けられていたし、当時、楽天とも判定を巡っていざこざがあったので、バッテリーにしろ野手にしろ、野球規則では、審判へ不服な態度を示すことは許されていないわけですから、刺激するような態度を取ることは何もプラスになりません。野村さんは、『この2人には気をつけろ』とは言っていましたね」 2010年からセ、パの審判は統合されたが、当時は、まだセ、パの審判部は分かれており、白井氏は、パの所属で頻繁に楽天のゲームで審判を務めていた。 橋上氏の印象に残っているのは2009年4月9日の楽天ーソフトバンク戦で中村紀洋(現・中日1軍打撃コーチ)がファウルチップを三振と判定された場面。白井球審は直接捕球と判断したが、ベンチからはワンバウンドに見えたため野村監督が珍しく猛抗議したという。