「ないと正月迎えられない」 飛驒地方で「花もち」生産最盛期
飛驒地方に伝わる伝統の正月飾り「花もち」の生産が岐阜県高山市で最盛期を迎えている。「飛驒の花もち組合」高山工房では、集まった約10人が雑木や柳などの枝に幅1センチほどに切った紅白の餅を、一つひとつ丁寧に巻き付けていた。雪深い飛驒では生花が少なく、餅で代用したのが始まりという。 【写真】制作が最盛期を迎えた正月飾り「花もち」=2024年12月5日午前11時12分、岐阜県高山市、小玉重隆撮影 同工房では、高さ50~80センチのものから、旅館や店舗に飾る約2メートルの大きなものも製作する。作業は25日ごろまで続き東京、大阪、名古屋などの市場へ出荷される。 作業をしていた中野純江さん(50)は、「ようやく寒くなって餅の乾燥に適した季節になりました。これがないと正月を迎えられないです」と話していた。(小玉重隆)
朝日新聞社