<春風と共に>選手紹介/6 天理・杉下海生遊撃手/智弁学園・三田智也遊撃手 /奈良
◇兄の思いを胸に「挑戦」 天理・杉下海生(あおい)遊撃手(1年) 近畿大会準決勝の履正社(大阪)戦。九回裏2死一、二塁から同点に追い付く適時打を放った。その後、チームは続く河西陽路(ひろ)選手がサヨナラ適時打で試合を決めた。河西選手は「杉下がつないでくれたことが何よりうれしかった」と振り返る。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 中学時代はU15(15歳以下)日本代表にも選ばれた。2人の兄も天理野球部。2学年上の次兄大海(たくみ)さんとは「兄弟で甲子園」が目標だったがかなわなかった。「俺の分も絶対に」。兄の思いを胸に練習に励む。 公式戦での失策を反省点に挙げ、冬場は守備練習に力を入れる。常に腰を低くすることを意識し、ゴロ捕球時には確実で素早い送球を心がける。「いろいろな人にすごかったと言われるセンバツにしたい」 ◇最後まで粘りの打撃を 智弁学園・三田智也遊撃手(2年) 「基本を大切にしながらも、形にこだわりすぎず、少しでも早くアウトが取れる方法をいつも考えながらプレーしている」。内野の要としての守備への自負がある。 群馬県出身。寮暮らしを始めて先輩たちからよく声を掛けられ、関西弁にも慣れた。新チームで副主将に起用されたが、おとなしい性格で「自分はみんなを引っ張っていくタイプではない」と話す。その分、一人一人に声を掛けて、得意な守備に関して丁寧に助言するよう心掛けている。 課題は打撃だ。相手投手の決め球に対して諦めてしまうところがある。そこを修正して最後の一球まで粘りたい。2019年夏の甲子園では代打で出たが、見逃しの三振に終わった。「今度こそ甲子園で打ちたい」