英ボーダフォンとスリーUKの合併、英当局が承認
Paul Sandle [ロンドン 5日 ロイター] - 英競争・市場庁(CMA)は5日、英通信大手ボーダフォンと同業スリーUKによる190億ドル規模の合併を承認した。これに伴い国内最大の携帯電話事業者が誕生することになる。 CMAは当初、両社の統合が料金値上げにつながる可能性があるとして反対していたが、合併後のグループによる110億ポンドのネットワーク投資計画が長期的には競争を促進すると判断し、承認に転じた。 英国のモバイル通信速度は欧州内でも特に遅い。スターマー新政権は規制当局に対し、投資拡大と経済成長を後押しする取引や政策を優先するよう指示している。 ボーダフォンとスリーUKは、高速通信規格「5G」への大規模投資に加え、ヴァージン・メディアO2への周波数売却、一部料金プランの上限設定、モバイル仮想ネットワーク事業者との契約条件設定など、いくつかの措置を実施することに同意した。 英国の携帯通信事業者は4社体制で、現在ボーダフォンは3位、スリーUKは4位。CMAは合併後の3つの強力な事業者(ボーダフォン・スリーUK、BT、ヴァージン・メディアO2)によって十分な競争が維持されると判断した。