「首里城」火災から5年、沖縄県などが火災防御合同訓練…新たな防火装置を使った消火手順を確認
2019年に正殿や北殿など7棟が全焼するなどした首里城(那覇市)の火災から5年となった31日、内閣府や沖縄県、市消防局などによる火災防御合同訓練が行われた。関係機関から約100人が参加し、5年前の火災後に新たに導入された防火装置を使って消火手順を確認した。 【写真】激しく燃え上がる首里城正殿(2019年10月31日、那覇市で)=矢野恵祐撮影
訓練は、正殿の復元工事が進められているプレハブ内から未明に出火した想定で実施。城外から城内に水を送り込むために新設された連結送水管を初めて活用し、送水管につないだホースの複数の穴から水を噴射させて延焼を防ぐ「水幕防御システム」などを用いて消火の流れを確認した。
訓練後、市消防局の上原正彦警防課長(57)は「ポンプ車から取水するよりも時間短縮を図れ、有効に活用できることを確信した」と話していた。
復元中の正殿は現在、屋根の瓦ぶきが大詰めを迎えており、26年秋に完成する予定。