【博多ストーカー殺人】審理が終了 男が法廷で語ったこと 被告人質問の内容を詳しく① 質問が続くと声が小さく そのたび休廷に
JR博多駅近くで元交際相手の女性をストーカー行為の末、包丁で何度も刺し殺害した罪に問われた男の裁判員裁判は24日、結審しました。28日に判決が言い渡されます。これまでに行われた被告人質問で男が語ったことを、詳しくお伝えします。 【画像】博多ストーカー殺人 審理が終了 男が法廷で語ったこと 被告人質問の内容を詳しく① 質問が続くと声が小さく そのたび休廷に
殺人とストーカー規制法違反などの罪に問われているのは、住居不定、無職の寺内進被告(32)です。 起訴状などによりますと、寺内被告は2023年1月16日午後6時すぎ、博多駅近くで、勤務先から帰宅中の福岡県那珂川市の当時38歳の会社員の女性を待ち伏せし、胸や背中、頭や首を刃渡りおよそ24センチの包丁で10数か所刺して殺害した罪に問われています。 6月17日午前10時、寺内被告の裁判員裁判は福岡地方裁判所の最も広い法廷で始まりました。 寺内被告は坊主に近い黒い短髪で紺色のジャージーに灰色のデニム姿で、白いマスクをつけていました。伏し目がちで、写真や送検当時とは異なる印象を記者は受けました。 (※4日目の公判で、裁判長に事件当時と今との体調の変化を問われた寺内被告は、逮捕当時と比べて体重が4・5キロ落ちて筋肉がなくなったと話しました。)
冨田敦史裁判長が名前を確認すると「寺内進です、32歳です」住所を尋ねると「百道拘置所」と答えました。 検察が起訴状を読み上げた後、裁判長が起訴の内容について確認すると、寺内被告は「刺したことは間違いないが、待ち伏せしたことは違います」と殺害について認め、恋愛感情や怨恨の感情を充足する目的ではなかったとして“ストーカー”であることは否認しました。 検察と弁護側による冒頭陳述と証拠調べ、検察側の証人尋問のあと、午後3時すぎから1回目の被告人質問が行われました。弁護士の2人が寺内被告に質問しました。 弁護士「出身はどこですか。」 寺内被告「大阪の福島区です。」 弁護士「家族構成は。」 寺内被告「お母さんが1人です。」 弁護側「父親は。」 寺内被告「がんで亡くなりました。」 弁護側「それはいつ頃ですか。」 寺内被告「8年ほど前に。」 弁護側「最終学歴はどうですか。」 寺内被告「中退です。」 弁護側「高校を中退ということでいいですか。」 寺内被告「そうです。」 その後は、建築関係やバーの店員など接客の仕事に就き、大阪や、東京の六本木や歌舞伎町で働いていたと説明しました。 弁護側「九州に来る前はどこで働いていましたか。」 寺内被告「来る前は東京です。」 弁護側「来た理由は?」 寺内被告「コロナで眠らない町が眠るようになったからです。」 弁護側「所属していたところも休業を?」 寺内被告「はい。」 コロナ禍で、鹿児島、宮崎を経て2021年12月から福岡で働き始めたといいます。 弁護側「(福岡では)最初はどこで働いていましたか。」 寺内被告「ダンスバーで接客業とか。」 弁護側「その次はどこで働いていましたか。」 寺内被告「系列のショットバーです。」 弁護側「そこではいつから働いていましたか。」 寺内被告「(2022年)4月からです。」 弁護側「どういう仕事ですか。」 寺内被告「接客業と酒を飲む仕事です。」 弁護側「被害者と会ったのはいつ頃ですか。」 寺内被告「知り合ったのは4月。」 弁護側「知り合ったきっかけは何ですか。」 寺内被告「YouTubeとインスタグラムで見たと言われて、ススだと。ススと呼ばれていたので。」
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