【博多ストーカー殺人】審理が終了 男が法廷で語ったこと 被告人質問の内容を詳しく① 質問が続くと声が小さく そのたび休廷に
「罰金」について相談したかったと主張
女性は平日は会社員として働き、週末だけ飲食店で勤務していました。その店は寺内被告が働くバーの系列店で、従業員同士の恋愛が発覚すると、1人あたり罰金100万円を支払う決まりがあったといいます。 弁護側「交際をやめたいとかは言われていませんか。」 寺内被告「はい。(言われたの意)」 弁護側「被害者との関係はどうなると思いましたか。」 寺内被告「もう終わったなって。」 弁護側「終わったなと思った。」 寺内被告「はい。」 弁護側「同じグループの中で、男女の交際がばれるとどうなるんですか。」 寺内被告「100万円の罰金が科されます。」 弁護側「必ずそうなるんですか。」 寺内被告「はい。」 弁護側「罰金は結局どうなったんですか。」 寺内被告「罰金は払うことになりまして、マスターとママと自分と被害者の4人が100万円と書類を出すことになりました。」 弁護側「対応について、被害者と話したいと思わなかったですか。」 寺内被告「思いましたね。」 弁護側「それは警告が出てからの話?」 寺内被告「はい。」
警察によりますと、寺内被告は事件の2か月ほど前、女性が働く会社や店に押しかけたり職場に電話をかけたりして、2022年11月26日にストーカー規制法に基づき、つきまといを禁じる「禁止命令」を受けました。 寺内被告は、女性の職場に押しかけたのは罰金について相談したかったからだと主張しました。 弁護側「最終的に11月26日に禁止命令を受けた?」 寺内被告「はい。」 弁護側「次に連絡したらどうなると思いましたか。」 寺内被告「捕まると思いました。」 弁護側「連絡は取ろうと思いましたか。」 寺内被告「思いませんでしたよ。」 弁護側「近寄ろうとかは。」 寺内被告「ないっすね。」 弁護側「別れた後も愛情はあったんですか。」 寺内被告「ある部分もあったと思います。」 弁護側「禁止命令の後も、まだその気持ちはありましたか。」 寺内被告「どうなんでしょうね。」 弁護側「例えば、ストーカーだと言われたことに対してはどんな気持ちでしたか。」 寺内被告「ショックでしたね。」 弁護側「憎たらしい気持ちはありましたか。」 寺内被告「あったと思います。」 この日の被告人質問は1時間近く行われ、寺内被告が疲れているという理由で途中で15分間、休廷しました。 翌日以降も寺内被告は質問が続くと声が小さくなったり「分からない」「覚えていない」というあいまいな答えを繰り返したりしました。 そのたびに裁判長は休廷を挟みました。(次回に続きます)
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