【博多ストーカー殺人】審理が終了 男が法廷で語ったこと 被告人質問の内容を詳しく① 質問が続くと声が小さく そのたび休廷に
傷害事件の報復を恐れたと主張
すぐに付き合うことになったといいます。2人でいるときは、テレビを見たり野球観戦をしたり酒を飲んだりしていたと話しました。 弁護側は、女性と交際している時に起きた2022年8月の傷害事件についても質問しました。寺内被告は女性に声をかけた男性を殴り、顔の骨折など全治7か月の重傷を負わせたとして、2024年3月に有罪の判決を受けています。その後、報復を恐れるようになったと主張しました。 弁護側「自宅近辺でどういうことがありましたか。」 寺内被告「家が荒らされていて。バールで割って入ったと聞いたので。」 弁護側「家の中の様子はどんな感じでしたか。」 寺内被告「めちゃくちゃでしたね。」 弁護側「具体的にはどんな感じでしたか。」 寺内被告「ベランダから玄関までガラスの破片が飛び散っていました。」 (※2022年8月20日の出来事だといい、弁護側は裁判初日に防犯カメラの映像や部屋の様子の写真を提示しました。) 弁護側「犯人は誰だと思いましたか。」 寺内被告「傷害事件の本人か友人かのどっちかだろうなとは思いましたね。」 (※警察によりますと、傷害事件の被害者と友人は、この「襲撃」とは無関係であることが分かっています。) 弁護側「自分がリンチされるとは思いませんでしたか。」 寺内被告「はい。」 弁護側「どうなると思った。」 寺内被告「心配になりました。」
寺内被告は襲撃に備え、包丁を2本、黒いトートバッグに常に入れて持ち歩くようになったと説明しました。自宅に戻れず、1か月ほどホテルに寝泊まりしていたといいます。 弁護側「そのころの2人の関係はどうでしたか。」 寺内被告「よかったと思います。」 弁護側「ホテルではどういうことをしていましたか。」 寺内被告「主に酒を飲んだり野球観戦をしたりドラマ見たり、インドアを楽しんでいましたね。」 弁護側「泊まった費用は全部でどれくらいですか。」 寺内被告「28万円ぐらいです。」 弁護側「当時のあなたの手取りはどれくらいですか。」 寺内被告「16万円ぐらいです。」 弁護側「そのことで、生活はどうなりましたか。」 寺内被告「どんどん苦しくなりましたね。お金を借りたりもしました。」 その後、転居しましたが、光熱費が払えず新しい家では電気とガスが止まっていました。このころから、寺内被告と女性は徐々に連絡をとらなくなっていったといいます。 2022年10月21日、女性は初めて、警察に寺内被告のことを相談しました。警察によりますと「携帯電話を取られた。別れたい」という内容でした。 被告人質問ではその日のことに質問が及びました。寺内被告はGPSのアプリで川野さんの居場所を特定し、博多駅で会ったといいます。 弁護側「その日、被害者に会ってどういうことをしたんですか。」 寺内被告「携帯見せてって言いました。」 弁護側「それはなぜですか。」 寺内被告「浮気をしてんやろうがと。」 弁護側「それで、被害者はどうしたんですか。」 寺内被告「携帯を返してって言われて、なんで急に大きな声でと。」 弁護側「その後、携帯はどうしましたか。」 寺内被告「携帯は(自分が)持っていきました。」
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