「既婚者の裏アカ」を題材にした漫画が700万インプレッションと大反響…じつはいま「裏アカ」需要が伸びている理由
潔癖を求められることに疲れている
――SNSなどで話題を呼んでいる本作ですが、要素の一つとして「裏アカ」という題材がフックになっているのかなと思います。SNSでの反響も大きいですが、今の気持ちをお聞かせください。 MITAこの題材で作品を描いたきっかけは、担当編集さんから「不倫もの」というテーマを頂き、そこから不倫に何を掛け合わせたら面白そうかを探して見つけたのが「裏アカ」でした。 反響が大きいのは非常に有難いです。今の世の中、みんなが潔癖を求められていて、それに疲れているんだと思います。その反動で本音や性癖をオープンにできる「裏アカ」の需要が伸びているんじゃないかなと思います。 ――「裏アカ」という題材が話題を呼んでいるほか、ソウスケが怒りの矛先を全て不倫相手に向けていることについて「どうして嫁にぶつけないの?」といった感想もありました。 現実でも、不倫された怒りの矛先をパートナーではなく、不倫相手に向けるケースは少なくありません。「嫁を好き」がやめられない心理の根底にあるものは一体何なのでしょうか。 MITA一度上げた生活の水準を下げられないのと同じように、一度得た愛や好意を失うことに耐えられないんだと思います。 奥さんの好意が自分に向かってないことに耐えられず、「浮気相手がいなければあわよくば自分の元に帰ってくるかもしれない」「浮気した奥さんを傷つけないことで自分への愛情をキープできるかもしれない」という、言い方は悪いですが自己への保身が働いているのかもしれません。 ――不倫相手が誰なのか、という謎にもワクワクしますが、一方で主人公のソウスケが壊れていく様にも目が惹きつけられます。キャラクターはどのように作り上げているのでしょうか。 MITA今作の主人公ソウスケは嫁に不倫されて嫁を憎むのではなく、不倫されても「嫁が好き」をやめられない男になるよう意識しています。 好きだから余計に壊れていく主人公を楽しんで頂ければ幸いです。 ――今後の意気込みをお伺いできればと思います。 MITAこの漫画は不倫がテーマの割にシュールなシーンが多いので感想はツッコミが多いのですが、もっとツッこんでいただけるよう頑張りたいと思います。
現代ビジネス編集部