NTTドコモに『Jリーグ部』が発足!? トップパートナーとして共創する日本のサッカー文化
JWCが日本のサッカー文化振興の旗印に
――国立競技場で開催されたJWCは54,255人の入場者数を記録しました。マンチェスター・シティが来日した昨年以上に集客のハードルは高かったのではと想像しますが、素晴らしい結果だと思います。 鈴木「昨年よりチケット先行発売時の反応が鈍かったのは事実ですが、NEXZのライブ開催を発表した効果や、トッテナムファンの方々による情報拡散協力もあって一般発売開始後にどんどん売れて、5万人以上の入場を記録することができました」 横山「効果的なチケット販促施策としては、小中高生を対象とした無料招待や帯同する保護者の方への特別優待価格でのチケット販売が入場者数を増やす面で効果がありました。JWCの開催目的の1つに『次世代の育成』があり、こういった小中高生を対象とした施策でJWCを観に来た子供達が刺激を受け、将来的にサッカー界で活躍するようなきっかけ作りに本大会がなっていれば嬉しい限りです」 ――昨年のJWC来場者は、Jリーグの来場者平均よりも3~5歳程度平均年齢が若いというデータが出たと聞きました。 横山「今年はまだ集計中なので正確なデータは出ていないですが、速報値を見ると似たようなデータが出る可能性は高いと予想しています。それがNEXZさんの影響なのか、小中高生招待や同伴者優待施策等の影響なのかはこれから検証する予定です」 ――「次世代の育成」という点においては、Jリーグ選抜U-15がトッテナム ホットスパー U15、ニューカッスル ユナイテッド U15と対戦するアカデミーマッチも開催されています。 鈴木「育成年代の選手たちにも欧州クラブと対戦する経験を積んでもらいたいという話はJリーグさんと重要視したことの1つです。アカデミーマッチの主催・運営はJリーグさんで、我々は(ドコモの映像配信サービスである)Leminoで無料配信を行いました。数年後にこの試合に出場した選手がJリーグのトップチームで活躍する姿を観られればいいですね」 ――グッズに関しても聞かせて下さい。欧州クラブの関係者からはよく「ジャパンツアーはグッズが売れる」と聞きます。 後藤「具体的な額はお伝えできないですが、売上としてはそれなりに良い結果が出ました。ただ、興行においてグッズ販売は、収入の柱に挙げられることが多いのですが、制作原価、売り場設営費、人件費等がかかるので、原価を除いて利益だけを見ると、全体収支におけるインパクトとしては大きくありません。一方で、グッズの販売は大会自体のプロモーション効果もあると思っていて、来場者の満足度にも直結しますし、利益以外の効果もあると捉えています」 ――グッズ売上を増やす上で、JWCやJIS特有の施策は実施されましたか? 後藤「3つあります。1つ目は販路の拡大。昨年は基本的には試合会場での当日販売がメインでしたが、今年は(ファッション通販サイトなどを運営する)ベイクルーズさんとの協業で彼らが運営する店舗内でポップアップストアを出したり、ECサイトで販売したり。サッカーショップのKAMOさんでもグッズを扱っていただきました。また、NTTドコモ・スタジオ&ライブ社のサービスであるモバイルオーダーを活用し、事前にネット購入して、試合当日に並ばずにグッズ売り場で受け取るだけといったシステムでの販売を行いました」 ――2つ目、3つ目もお願いします。 後藤「2つ目は販促施策です。5,000円以上の購入で非売品のステッカーをプレゼント、1万円以上購入で選手のサイン入りユニフォームが当たる抽選券を付与しました。3つ目はサービスミックス。Lemino有料会員は優先的にグッズ売り場に優先的に入場できたり、(ドコモの決済サービスである)d払い優先会計レーンを設けたり……ドコモとして大会を主催する意味をグッズに関しても意識しました」 ――来年もJWCを主催される前提でお聞きしますが、JWCのグッズ展開において今後の構想はありますか? 後藤「JWCが日本のサッカー文化振興の旗印になればいいなと思っています。普段着でユニフォームを着るとか、文化が根付く上でグッズは非常に重要。そうした面でJWCが1つのロールモデルになれるようなことを検討したいですね」