<岸辺露伴は動かない>“原作の原点”「懺悔室」を映画化 邦画初の全編ベネチアロケ
ここにきて、ようやく原作の原点に手が届きました。この幸運も生身の人間だからこそ感じられることでしょうか、これまでご一緒してきたスタッフに加え、イタリアの陽気で真摯(しんし)な素晴らしいスタッフが加わり、また新たな岸辺露伴の世界を作れたのではないかと思います。前回、パリのルーヴルの「後悔」で自身のルーツや過去、受け継がれるものに触れた露伴が次に遭遇するのは、捉える人によっては表裏一体となる現在の「幸運」です。原作ファンの方、これまで僕が演じさせていただいてきた露伴の世界を愛してくださる方、どちらの方たちにとっても、また、今から作品を見てくださる方にとっても、どなたにおいても楽しんでいただける作品になっています。新たに加わった出演者の方たちもご一緒する事が光栄な俳優さんばかりです。ぜひそちらも楽しみにしていただけるとうれしく思います。僕が露伴としてここまで演じさせていただいた幸運と、携わって下さった皆さんとの出会いの幸運。その重なりともいえるものを、劇場に足を運んでくださる皆様にお届けできること。今から楽しみにしております。
◇飯豊まりえさんコメント
「岸辺露伴は動かない」原作の原点でもある、「懺悔室」の作品をやらさせていただくことになりました。今回、撮影で訪れたヴェネツィアは、歴史と芸術が息づく街でした。いい緊張感、高揚感が漂っている撮影現場で、特別な時間を過ごさせていただきました。再び、露伴の世界に参加できたこと、幸福な時間をかみしめながら、大切に演じさせていただきました。ぜひ映画館で、楽しんでいただければと思います。
◇渡辺一貴監督コメント
「岸辺露伴は動かない」シリーズ最初の作品「懺悔室」。この記念すべき大切なエピソードを、オールベネチアロケで撮影できたなんて、クランクアップした今でも信じられない。そこは陰と陽が混在する、不思議な街だった。廃墟、墓地、教会、貴族の館、迷路のような石畳の路地。そしてそこにいつものように凛として立つ露伴先生……。撮影した全ての場所、全ての時間が愛おしい。いつまでも撮り続けていたい、この時間が終わらないでほしい……。