ソフトバンク・柳田 巻き返しの来季へ…まず“2世”笹川に「負けないように」 1億円ダウンに謝罪
決意を新たに巻き返しを誓った。ソフトバンクの柳田悠岐外野手(36)が5日、みずほペイペイドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億円ダウンの年俸4億7000万円プラス出来高払いでサインした(金額は推定)。今季は5月に右太腿裏を痛めて不本意なシーズンとなった。15年目の来季は7年契約の6年目。ポテンシャル抜群の“ギータ2世”こと笹川ら若手への対抗心も原動力にし、リーグ連覇へチームを引っ張る。 【写真あり】鈴木福と遭遇した柳田「奇跡の2ショット」 今季の柳田は5月末に右太腿裏を痛めて長期離脱。52試合の出場で打率・286、4本塁打、35打点にとどまった。「何もできなかったですし、ふがいない形で終わってしまった。残念な一年でした。(ダウンは)当たり前の結果です」と振り返る。 来季に向けて自らの立場を競争の中にいると捉えている。「レギュラーで出続けることが目標。今年だめで、来シーズンはまた競争から始まると思う。負けずにやりたい。今年の数字はレギュラーではないので」。小久保監督はレギュラーを確約し、来春キャンプはS組で中盤まで独自調整を認められているが、「また一から」と繰り返し口にして、再スタートへの思いの強さを示した。 来季は37歳シーズンとなる。衰えを感じさせない姿を見せているが、和田毅氏の今季限りでの引退でチーム最年長となった。若手の台頭に刺激を受けていて、巻き返しの糧にする。名前を挙げたのは自らを師と仰ぎ、ともに来年1月の自主トレを行う予定の笹川だった。 柳田が若手時代に背負っていた背番号44を引き継いだ“ギータ2世”には「リーグを代表する選手になれるものを持っていると思う」と高いポテンシャルを感じている。笹川は今季高卒4年目でプロデビューし、初本塁打を放った。「あいつに負けないようにやっていれば、僕もいい選手になれるかなと思う。負けずにやります」と力を込めた。 もちろん簡単に主力の座を譲るつもりはない。今オフは「強い選手になること」をテーマとし、精力的なトレーニングで「バキバキ」の体に鍛え上げていく。「しっかり体をつくって、いいコンディションでできれば負けないと思うので」。多くの若手が目指す選手であり続ける決意だ。 契約更改の席では球団に対して「すみませんでした」と謝罪した。来季は再び貫禄のバッティングで打線を引っ張る。ギータが強い覚悟で2025年シーズンに臨む。(木下 大一)