定年後に「再就職」は選ぶべきではない?「再雇用」と比較したメリット・デメリットを解説
定年後も働きたい人が増えています。その際の働き方としては「再就職」と「再雇用」の主に2つの選択肢があり、この選択は、個々のライフスタイルや老後の目標達成に大きく影響します。では、この2つの働き方はどのように違うのでしょうか。 本記事では、再就職と再雇用のそれぞれの働き方の定義を確認し、メリットとデメリットを比較します。また、定年後の再就職は選ぶべきではないという意見についても考えます。 ▼高齢者の「4人に1人」は働いている!? 平均年収はどのくらい?
再就職と再雇用の違いとは?
再就職とは、定年退職後にそれまで勤めていた企業とは違う企業で働き始めることを指します。この選択をする人は、新たな環境でのチャレンジを求めるか、特定の職種や業界での経験を生かしたいと考える傾向にあるようです。 しかし、実際には多くの人がパートタイムや契約職としての働き方を選ぶことになります。収入面では、多くの場合、前職と比較して減少するという現実があります。 一方、再雇用は定年後も同じ企業で働き続けることを意味します。企業が、定年到達前に再雇用の意向を確認し、勤務条件を調整して契約を結ぶことになるケースが多いです。再雇用される人の多くは、以前と異なる雇用形態(例えば、契約社員やパートタイマー)で職務を継続します。 業務内容は大きく変わらないことが多いものの、期待される役割が縮小される場合が一般的です。賃金は定年前と比べて下がることがほとんどですが、安定した収入源といえるでしょう。
再就職と再雇用のメリットとデメリット
再就職の最大のメリットは、新しい職場で新たな人間関係を築き、異なる職種や業界で知識やスキルを拡大できる点にあります。さらに、65歳を超えても働き続ける選択肢を持てることも大きな利点です。とはいえ、求人の選択肢が限られていたり、理想的な条件を満たす仕事を見つけにくかったり、空白期間が生じるリスクがあったりするなど、デメリットも無視できません。 再雇用の場合、慣れ親しんだ環境で働き続けることが可能で、人間関係の再構築や勤務地の変更などのストレスが少ない点がメリットです。また、厚生年金の受給額増加や健康保険の継続など、将来の経済的な安定につながる利点もあります。 一方、役職からはずれたり、給与が減少したり、仕事の内容が以前と変わらないことへの物足りなさがあったりなど、精神的な面でのデメリットが伴うことも考慮する必要があるでしょう。