20年以上買い続けても「服の悩み」が消えないのはなぜ?足すより「手放す」で苦手なシャツが似合うようになった理由
日頃から「シャツ」を愛するエディター昼田祥子さんによるファッション特集を全6回(予定)にわたってご紹介します。苦手だったシャツが似合うと思えるようになったという昼田さん、その理由とは? 【エディター昼田祥子】SNSに焦らされて買うのをやめたい。服ストレスを減らすためにまずやるべきこと こんにちは、エディターの昼田祥子です。 私はファッション業界にいながらもひょんなことがきっかけで1000枚もの服を捨て、今手元にあるのは約20枚。ストレスも我慢もない、最高に心地よいクローゼットで毎日を過ごせています。 かつての私は毎シーズン新しい服を買っては「足していくこと」に夢中でした。シンプルな服であれば、スカーフやアクセサリー……いかに盛るかを考えていました。 「自分らしいおしゃれがしたい」 「似合うおしゃれがしたい」 「素敵な洋服でそれなりに見せたい」 そう思って買っているのにいつまでたっても、どんなに服を着ても、私が抱えていた悩みは何一つ解決することはありませんでした。 それが「服捨て」をしながら、服に紐づいている「こうあるべき」「こうでなければ」という自分が勝手に作りだした「思い込み」や「概念」を手放していったら、欲しかったものがするりと手に入ったのです。 いや、もうこれにはびっくりしました。 足しちゃダメだった! アプローチが間違っていたのです。 つまりですね、私の提案は「足す」より「まずは手放す」。あえて引いてみて欲しいのです。具体的に申し上げると買い足すこと、盛る(着飾る)ことを意識的にストップして、自分がどんなマインドを持っているかを見つめていただきたいのです。そして自分を苦しめているものを手放す。 季節が秋へと変わろうとする今、ショップには新鮮なアイテムばかりが並びます。買え、買え、買え! SNSに焦らされて「何か買いたい」「買って私も素敵になりたい」という思考が無意識に湧いてくるでしょう。そんなときに買わないなんて! 足さないなんて! と思うかもしれませんが、ポイントは「一時的に」買うことや足すことを手放すだけ。「永遠の放棄」ではありません。 足すことをやめたら、大きな気づきを得られると思います。 ということで、この企画では新しい服を一枚もご紹介しませんし、着こなしをたくさんお見せすることもしません(笑)。私が「引くおしゃれ」を実践してわかったこと。いい意味でみなさんが持っている「おしゃれの概念」を揺さぶることになるかもしれません。 なんだ、おしゃれってそうでなくてもいいんだ! そんなふうに、心がちょっと軽くなれますように。読みながらおしゃれのデトックス。それでは「手放すおしゃれ」の本題に入っていきましょう。