20年以上買い続けても「服の悩み」が消えないのはなぜ?足すより「手放す」で苦手なシャツが似合うようになった理由
01.「似合う」を手放す「似合うシャツ」にこだわらなくてもいい
今でこそ私はシャツのイメージがあるかもしれませんが、20代半ばまでは着ることがほとんどありませんでした。当時携わっていたコンサバ誌の影響で、読者にシャツを提案しておいて自分が着ないのもな……と思って着始めたのが最初。トライしてみたら私の場合は華奢な上半身が強調され、うまく着こなせないわけです。カーディガンを羽織ったり、ストールをプラスして誤魔化していましたが(笑)、シャツ一枚で出かけるなんて絶対にありえないことでした。自分でも自覚するほど似合わないから、似合うようになりたい、どうやったら攻略できるのかとしつこく着ていたら、結果、似合うと言われるようになったんですよ(笑)。 ですから、「似合う=自分が着慣れた、他人からしたら見慣れた」だけなのではないかと思うようになりました。 先日、はじめておろしたシャツが、今までにないシルエットだったので終始落ち着かない1日を過ごしました(笑)。彼氏との初めてのデートは楽しいけれどギクシャクした、みたいな感じでしょうか。鏡を見て、我ながら似合ってないなと何度も思いました(笑)。こんなものなんじゃないでしょうか。ただ新しいシャツに体が慣れていないだけ。服と体の呼吸が揃っていないような感じも、回を重ねれば慣れてきて安心感が生まれてきます。そんな状態になったら私は「これ似合ってる! 」と勝手に思うようにしています。 別の視点でお話しすると、本にも書きましたが「似合う」は、どこまでも他人の意見でしかありません。どんな着こなしにも「似合う」も「似合わない」もどちらの意見も存在しています。満場一致はないのだから、もう自分で決めつけたらいいんです。 私はこの服がとっても似合っている、と。 (次回に続きます) 撮影(人物)/岡部太郎(SIGNO) 着用、スタイリング/昼田祥子 ヘアメイク/加藤志穂(PEACE MONKEY) 編集/出原杏子
昼田 祥子