「理由も分からず知能検査受けさせられ…」女児のパンツを盗んだ男 2度目の法廷で語った言葉と事件の背景【後編】
■◇◇◇「一番は彼女を作ることだと思う」 ――自制心はあったのか? 「ありました」 ――なぜ侵入した? 「欲しいと思ったから」 ――2年前に有罪判決を受けてどう思った? 「まずはバイトをしようと思った。何か物事に集中すれば性的なことを気にしなくてもいいかと思った」 ――保護司の言うこと信用していた? 「初めはそう思っていたが、父親が保護司に『バイトを強く勧めるのをやめてくれ』と詰め寄ったときに『そういうことを言いましたかね?』ととぼけた態度を取ったのを見て…」 ――犯行時に見つかるとは思わなかった? 「バレるかもしれないと思ったが、止められなかった。しようと努力したが、結果的にできなかった」 Y男被告は、今後について問われると、「バイトをしたいという気持ちは本気だった」とした上で、仕事をしながら資格を取り、できれば正社員として就職したいとの思いを語った。 そして、小児性愛障がい的な犯行の更生について「一番は彼女を作ることだと思う」との見解を示した。 ■◇◇◇再犯おそれ「極めて大きい」懲役2年求刑 論告求刑で検察側は、犯行は「幼稚園児から中学生くらいの女の子が使用済みの下着を使って自慰行為をすれば、性的興奮を強く味わえ、気持ち良く自慰行為ができるという被告の性癖から引き起こされた」と指摘。 同種の再犯に及ぶおそれは極めて大きく、相当期間、矯正施設に収容して改善教育を施すべきとして、懲役2年を求刑。 一方の弁護側は、社会内での更生は可能と主張。 心理的圧迫に立ち向かう上で、被告には弱さ、幼さがあるものの、両親と共に治療を行うことが最善で、罰金刑を含めてできるだけ寛大な判決を望むと結んだ。 ■◇◇◇「財産的な被害額は少ないが」下された判決 10月21日。 松山地裁の渡邉一昭裁判官は、Y男被告に対して、懲役1年4カ月の実刑判決を言い渡した。 理由の中で、渡邉裁判官は、保護観察付きの執行猶予期間中に行われた犯行であることに触れ、性欲を満たしいという動機は身勝手で酌量の余地は無いと指摘。