広島がまさかの3連敗 首位・神戸との勝ち点3差に後退 加藤「正直、焦りはある」
◇明治安田生命J1リーグ第36節 広島0―3浦和(2024年11月10日 埼玉スタジアム2002) 広島は浦和に0―3と2試合連続の完封負け。1時間前に引き分けた首位・神戸に対して勝てば得失点差で首位に立つことができたが、まさかの3連敗。神戸との勝ち点差は3に広がった。 ミヒャエル・スキッベ監督(59)は「前半はファンタスティックなサッカーができていたが、前半の終わりに失点して立ち直るのに時間がかかった。目の前で明らかなハンドがあったのに、それを流されて失点してしまったからだ」と納得いかない表情で話した。 7日に豪州・シドニーでACLセカンドを戦って中2日での浦和戦。シドニー戦を戦ったメンバーで先発したGK大迫敬介(25)とMF塩谷司(35)は90分フル出場し、FW加藤陸次樹(27)や主将のDF佐々木翔(35)、DF中野就斗(24)、MF新井直人(28)は途中出場している。翌9日に帰国するとそのまま千葉県内に滞在。メンバー外だったFWトルガイ・アルスラン(34)、DF荒木隼人(28)が千葉で合流して9日の前日練習に加わった。スキッベ監督は「中2日での疲労は関係ない。Jリーグが上位から下位まで均衡しているがゆえにこういう結果になった」と強行日程を言い訳しなかった。 優勝争いから徐々に後退している現状に加藤は「正直、焦りはある」と素直に話す。前半の失点に絡んだ中野は「自分のミス。あと2試合、自分が何をできるのか考えたい」と神妙に話した。シドニー戦で先発し、45分出場したMF青山敏弘(38)はベンチ入りしたものの出場機会はなかった。試合前は広島サポーターから“青山チャント”をメドレーで激励されて感激の面持ちだった。中野が言う。「アオさんはサッカーに対する姿勢とか誰もが憧れる選手。優勝して一緒にシャレーを掲げたい」。勝ち点で並べば得失点差で優位に立つ。広島は引退するレジェンドに最高の花道を用意するために残り2試合、一丸となって戦う。