珍しい「3府県境」あり! 山頂からの「大パノラマ」&「古代ご神体岩」絶景の「深山」登山レポ
■ささやまの森公園:渓谷コース
渓谷コースはささやまの森公園のゆるい坂の舗装路を奥まで行った「林道奥」から始まる。最初にゆるい坂が続く分、舩谷山まで一気に登る急登。林道奥から渓谷沿いに西尾根コースとの合流地点、庫坂峠(くらさかとうげ・標高638m)を経由して、舩谷山に至る。 今回は下山ルートとして、渓谷コースを選択。道標が多いため、迷う心配もなかった。しかし、渓谷コースはやや足場が悪いので、登りのコースで通るのが無難と感じた。 なお、渓谷コースでは庫坂峠から染み出した水が徐々に渓流になっていく様子を見ながら下山できる。逆に登りの場合は源流探訪だ。渓谷コースは苔むした渓谷美が魅力である。
■絶景、深山山頂と深山第二山頂(仮称)
深山の名前は、大阪府・兵庫県と3府県にまたがる山脈の最深部に位置することに由来する。山頂にはご神体の大岩「深山宮」がある。ご神体は立入禁止だが、ご神体を一周する小道は目の前に遮るものが何もない絶景スポット。北側にはずっと奥まで広がる丹波の山々が見渡せて爽快だ。 深山宮正面には深山レーダー雨量観測所があり、そこから続く舗装林道を少し下ると、深山第二山頂が見えてくる。ススキに覆われ、いかにも絶景スポットという雰囲気を醸し出しているので、見落とすことはないだろう。 深山第二山頂から東側を見ると、真下に「るり溪ゴルフクラブ」と「京都府立るり渓自然公園」の高原リゾートが見下ろせ、南側には北摂の山々が一望できる。筆者が訪れたこの日は、快晴ではあったがモヤがかかっており、残念ながら大阪湾までは見渡せなかった。
■見どころいっぱい、兵庫県立ささやまの森公園
今回、登山口に選んだ兵庫県立ささやまの森公園自体は見どころがいっぱいのスポットだ。 活動拠点施設付近は舗装された緩やかな道で散歩に最適。昔懐かしい手押しポンプの井戸や木製の太鼓橋、木彫りのオブジェや遊具、森の迷路など、家族連れでも丸一日楽しめるスポットが満載だ。また解説の看板も多く、例えば杉の植林の中に突然現れる石垣も、「昔は水田で石垣は猪除けだった」という解説があり、知識欲も満たされる。 雑木林の散策路、黄葉樹の散策路など、テーマに分かれた散策路もささやまの森公園の見どころ。ただ散策路は散歩道ではなく登山道になるため、登山靴などの登山装備が必須となる。 ささやまの森公園の楽しみ方は、登山以外にも散歩、散策、トレラン、野鳥観察などさまざま。 なお、開園時間は9:00~17:00まで。月曜日は休園日だ。月曜日が祝日の場合は、その翌日以降の平日が休園日、12月29日~1月3日も休園日になるので、確認してから出かけたい。