山形県内で相次いだ“悲劇” 「殺人・強盗・火災・交通事故」生命財産を脅かす事件・事故の数々【山形発】
2024年も山形県内では、さまざまな出来事があった。「ことし報じたニュースの今」をシリーズでお伝えする。 三川町の女性殺害事件をはじめ、強盗・死亡事故・大規模火災など私たちの生命財産が脅かされかねない出来事が多く発生した1年だった。 【画像】県内最大の山林火災となった山林火事を地図で見る
山形県内で相次いだ火災
5月には、大江町で2階建て住宅が全焼。 この家の世帯主の50代の男性と、いずれも20代の息子2人・世帯主の80代の母親の4人が亡くなった。 近所の人は「世帯主が『火事だ! 火事だ!』と助けようと中に入っていった。煙に巻かれたのか、『うちにいるんだ』と、『中には行けない』と行くのを止めて、泣いてダメだった」と話す。 警察によると、火が出た原因は現在もわかっていない。 同じく5月、南陽市で大規模な山林火災が発生。 リポート: 南陽市秋葉山の火災は、16時間以上経ったいまも燃え続けています。 消防や自衛隊のヘリコプターが上空から消火を試みたが、火の勢いは増すばかり。付近の住民は「ものすごい火だった、バーっと上がって。下火になればいいがおそらくならないだろう、風が吹いていないからまだいいが」と心配していた。 火は9日間にわたり燃え続け、約137ヘクタールの広大な山林が焼失。県内最大の山林火災となったこの火事の原因はわかっていない。 県によると、2024年に起きた山林火災は28件と、2023年の1.3倍に上る。原因はたき火やタバコの火の不始末など、人為的なものがそのほとんどを占めている。
相次いだ悲惨な交通死亡事故
4月、白鷹町の国道348号で、軽乗用車と普通乗用車が正面衝突。軽乗用車に乗っていた90代の女性と70代の男性が死亡した。 リポート: 山形市方面から走ってきた軽乗用車がセンターラインをはみ出し、対向車線を走っていた車と正面衝突しました。残されている車を見ると、かなり激しい衝撃だったことがうかがえます。 10月には、長井市で開通したばかりの国道113号「梨郷道路」の交差点で、軽乗用車と大型トラックが出合い頭に衝突。軽乗用車に乗っていた50代と80代の女性2人が亡くなった。 3月に梨郷道路が開通してから、この交差点では5件の出合い頭の事故が起きている。 2024年、県内では、正面衝突や出合い頭の事故が計746件発生。このうち正面衝突で5人、出合い頭の事故で3人が死亡している。2023年の同じ時期と比べいずれも1人減ったが、交通事故による死者全体24人のうち、実に3分の1を占めている。 後を絶たない重大事故に対し、国道113号を管理する国は、車を減速させるためのドットラインを道路に引いたり、すぐそばに交差点があると知らせる看板を設置するなど対策工事を実施した。 リポート: 事故が発生した交差点の300メートルほど手前では、ドライバーに注意を促すための文字やラインを塗装する作業が行われています。 さらに12月、梨郷道路の事故多発地点の制限速度を、これまでの時速70kmから60kmに引き下げた。スピードを出さないことが重大事故防止の第一歩。