阪神・才木は超メジャー級だった!「プレミア12」で驚異の直球回転数平均2663…メジャーなら3位相当
超メジャー級だ!阪神・才木浩人投手(26)が、11月に開催された国際大会「プレミア12」の1次リーグ台湾戦(台北ドーム)で、驚きの投球回転数をマークしていたことが3日、判明した。トラックマン社関係者によると、直球は最高2783回転を計測し、平均2663回転をマーク。この数字はメジャーリーグでも上位に相当し、すでに右腕の剛球が世界トップ水準にあることを物語る。このまま順調に成長を続ければ、来季の奪三振王、26年の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)選出…その眼前に無数の夢が広がる。 自身初の国際舞台で、才木が衝撃的な数値をたたき出していたことが明らかになった。「プレミア12」初先発となった11月16日の台湾戦。才木は5回2/3を投げ3安打無失点と輝きを放った。投じた全83球中、最大の武器と自負する直球は52球を数えた。相手打線をねじ伏せた投球内容もさることながら、注目はその剛球がまとっていた「投球回転数」だ。 投球回転数とは、その数値が高いほど打者目線でボールがホップしているように見えるとされる指標。同戦では球速とともにスコアボードにその数値が表示されたが、誤差もあった。そこで本紙は正確な数値を入手した。 そのデータによると才木が投じる直球の投球回転数は、最高2783回転を計測。平均でも2663回転をマークしていた。同大会の使用球はレギュラーシーズンより縫い目が浅く、滑りやすい国際仕様球。「指にかかりにくい」とこぼす投手も多い中、才木はそのボールで規格外の数値を出していたわけだ。 同大会の公式サプライヤーで、弾道や球速などを数値化して選手の技術向上に寄与するトラックマン社の関係者は言う。「メジャーリーガーの中でもトップクラスの数字。なかなか見られない」。その驚きの声を、数字も補完する。 今季のメジャー投手の平均投球回転数は2300回転前後。メジャーで100球以上投げた投手の平均投球回転数トップが「2718」だった。単純比較は難しいが、仮に才木の平均回転数「2663」を同条件に当てはめると、3位にランクイン。日本投手トップだった今永の「2442」を大きく引き離す。世界トップ水準のスピン量を誇る剛球だ。 同関係者は「スピン量があれだけあって平均球速があと2~3キロ上がれば、もっと空振りを取れると思う」と続けた。今季、才木の直球の平均球速は149キロで、リーグ3位の137奪三振。来季、平均球速を150キロ以上に持っていければ、一気に奪三振王のタイトルも見えてくる。 かねて「回転数の多さ」と「きれいな回転軸」の両立が理想と語ってきた才木。その両立の先に初タイトル、26年WBC、そして世界一を見据える。(石崎 祥平) ○…今季100球以上を投げたメジャー投手の直球平均回転数(毎分)は別表のとおりで、才木の「プレミア12」での直球平均回転数2663は3位に相当する。なお、メジャーでプレーする日本投手では、今永(カブス)の平均2442回転が83位でトップ。次いで松井(パドレス)が2439回転で84位だった。