ラグビー日本、キック有効活用し失速抑える パシフィック・ネーションズカップ米国に完勝
ラグビーのパシフィック・ネーションズカップは7日、埼玉・熊谷ラグビー場で行われ、1次リーグB組最終戦で世界ランキング14位の日本は同19位の米国を41―24で下した。 ◇ 日本は勝たなければいけない格下を相手に勝利を収め、準決勝進出を決めた。41-24の完勝。体の強さを見せた米国を寄せ付けず、地力を見せつけた。ジョーンズ・ヘッドコーチは「最後の20分間、プレッシャーがかかっている中で圧迫し続けられた」とうなずいた。 米国の追い上げムードを消し去った。後半26分、ラインアウトからパスを受けた途中出場の立川(東京ベイ)がフェイントをかけて抜け出すと、タックルを受けながら「オフロードパス」。最後はWTBツイタマ(静岡)がインゴールへ飛び込んだ。後半失速する試合が続いていた日本だが、その悪癖を払拭するかのようなトライで勝利をたぐり寄せた。 蒸し暑い空気がスタジアムを包んでいた。汗で手が滑りやすい環境は、日本の「超速ラグビー」にとっては要警戒だった。日本は序盤、長いパスでミスする場面もあったが、後に修正した。SO李承信(神戸)らがキックを有効に活用し、リスクを抑えながら要所で「超速」プレーでトライを重ねた。 体力温存の効果もあっただろう。準決勝は世界ランキング13位のサモアと対戦する。力が拮抗した相手と正念場を迎える。(石原颯)