<ここに注目>天理vs星稜は名門対決 両チームに大型右腕 センバツ
◇第4日第2試合 天理vs星稜
甲子園春夏優勝3回の天理と、夏準優勝2回の星稜による強豪校同士の対決。甲子園では1992年春以来となる3度目の顔合わせで、前回は天理が松井秀喜さん(元米ヤンキース)を擁した星稜を降した。 【今大会のホームラン 第1号を放ったのは…】 両チームともに大型右腕を擁し、その攻略法が勝敗を分けそうだが、総合力と経験値で天理がやや優位か。天理は身長188センチのスリークオーター・南沢佑音(3年)が大黒柱。最速139キロの直球に加えて多彩な変化球も操り、昨秋公式戦で32奪三振をマークした。4強入りした前回センバツのマウンドを経験したのも強みだ。攻撃面では昨秋公式戦で8盗塁した1番・藤森康淳(3年)を筆頭に、足を絡めて相手投手を揺さぶり、前回センバツでもレギュラーだった戸井零士(3年)と内藤大翔(3年)の中軸に好機で回したい。 対する星稜は身長186センチの右腕・マーガード真偉輝キアン(3年)が柱だ。最速141キロの直球にカットボールやフォークなどを織り交ぜる。打線は昨秋の公式戦でチーム一の打率と打点をマークした角谷飛雅(3年)を中心につなぎの攻撃を見せたい。昨秋は石川大会準決勝から北信越大会準決勝まで5試合続けて2点差以内で競り勝っており、接戦に持ち込んでペースをつかみたい。【伝田賢史】
天理の合言葉は「つなぐ」
試行錯誤の末に成長した188センチの長身右腕・南沢佑音(3年)が大黒柱。昨秋の奈良大会期間中に上手からスリークオーターに変えたことで球が低めに集まるなど制球が安定し、公式戦7試合で3完投。最速139キロの直球に加え、多彩な変化球も操り32奪三振をマークした。 例年に比べて長打力がないため、「つなぐ」を合言葉に足を積極的に使う。打線の軸は昨秋の公式戦の打率がともに4割を超えた3番・戸井零士(3年)と4番・内藤大翔(3年)。2人は4強入りした昨年のセンバツも先発出場した実力者だ。 ポイントは戸井、内藤の2人以外の選手となりそう。昨秋の公式戦で8盗塁した藤森康淳(3年)が不動の1番打者だ。3年の大城志琉、重舛春樹、永井大飛らが積極的に次の塁を狙い、機動力を使って得点力を上げたい。昨秋は8番に投手を置き、9番から上位につなげるように打線を組んでいた。1997年以来、春2度目の優勝を狙う。