「ゴルフは挑戦があってこそ一層楽しめるスポーツです」上達を止めないために必要な杉原輝雄のゴルフ哲学【“甦る伝説”杉原輝雄の箴言集⑬】
1日1回は挑戦を愉しむ
ーー「谷越えのホールでは新品のボールを使う。挑戦を愉しむ気持ちになれば、ゴルフは一層おもしろくなるで」 アマチュアの皆さんとまわっていて、谷越えのホールにくると、決まってキャデバッグをごそごそさせて何かを探している光景を何度か見かけました。 ボクが「何しとるんですか? 」と聞くと、「ボールの古いの、探してますねん。谷越えやと必ず落としますよって」。そんな時、ボクは今使ってるより、新品のボールをと勧めるんです。「最初からコースに負けててどうするんですか。ゴルフは挑戦なんですよ。挑戦を愉しまなくて何がおもろいんですか」と挑発するのが常です。 ボクは辛抱強く守ってばかりいるのゴルファーと思われているようやが、勝負をかける時は思い切っていくタイプなんです。ゴルフは挑戦があってこそ一層楽しめるスポーツです。 谷越えのショットとなれば、プレッシャーもかかるやろ。しかし逃げてばかりいては、いつまでも上達はそこで止まったままです。自分のそのプレッシャーも愉しまんと。だって、高いお金出してやね、そういう挑戦をしにきたわけでっしゃろ。ボクは1日に1回は、チャレンジしろと勧めます。ここでは絶対にナイスショットするんやという気持ちを新品のボールに込めるんですよ。気持ちで自分にストップかけてどうするんや。 谷越えショットでのちょっとした技術の助言をしましょう。 谷越えという意識が力みを呼んで、なるだけ早くボールをつかまえようと、ボールの位置も右足のほうに寄りがちになります。そうなるとボールは上がりにくくなる。普段より左足寄りにしてボールを上がりやすくして、あとは越えることを信じて思い切って振り切っていかな! 文/古川正則(ゴルフダイジェスト特別編集委員)
みんゴル取材班
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