31日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、実需筋の買いが一巡した後は1ドル＝153円台前半で様子見が続いた。昼前に日銀決定会合の現状維持が伝えられたが、大きくは響かず、153円台前半で推移している。正午現在、153円40～41銭と前日（午後5時、153円33～33銭）比07銭の小幅ドル高・円安。 　ドル円は早朝、前日の海外市場で方向感を欠いた流れを受け、153円20銭台で取引された。午前9時以降、実需筋の買いが強まり、仲値にかけては153円50銭台に浮上。ただ、同水準で買いは一服し、正午にかけては徐々に伸び悩む展開となった。昼前に日銀金融政策の現状維持が公表されたが、わずかに上下した程度だった。 　前日の海外市場では、欧州時間は152円70銭台に下落。米国時間の序盤は、ADP全米報告が強かったことで上昇したが、米GDP統計が弱めとなり、中盤に152円80銭台に下げる場面もみられた。終盤は153円30銭台に持ち直した。 　東京時間の早朝は「月末を控えて実需筋の買いがやや優勢になった」（大手邦銀）とされ、一時上値を切り上げる動きとなった。もっとも、日銀決定会合の結果公表を控えて様子見ムードが強く、「買い一巡後はやや下げた水準でもみ合う展開」（為替ブローカー）だった。日銀の現状維持は「想定された結果」（先の大手邦銀）で、目立つ反応は見られず。市場の関心は、午後の植田日銀総裁の会見に向かっており、「内容次第では上下しやすい」（同）との声が聞かれる。 　ユーロも対円は小動き。対ドルは弱含み。正午現在、1ユーロ＝166円43～44銭（前日午後5時、165円89～91銭）、対ドルでは1．0848～0849ドル（同1．0820～0822ドル）。