「子どもが言うことを聞かない!」2万人の心を救った心理カウンセラーが教える、まず親がやるべきこととは?
言うことを聞かない子どもにイライラ…
「子どもとの関係、もう限界かも…」そんな風に悩んではいませんか? 反抗期、進学・就職などで、子どもとの関係がギクシャクしてしまい、毎日をストレスに感じている方も多いのではないでしょうか。 「お母さん、私うまくできたでしょ?」“親の顔色ばかりうかがう子ども”を生み出す、親の無意識な行動とは? 実は、子どもが親の言うことを聞かないのは、反抗したいからだけではありません。子どもにも、大人と同じように様々な悩みや葛藤があるのです。 そこで今回は、2万人以上のカウンセリングを行ってきた公認心理師の大野萌子さんの著書『ネガティブな自分のゆるし方』(クロスメディア・パブリッシング)から一部抜粋して、親子関係の悩みを解決するヒントを分かりやすく解説します。
家族と良い関係が築けない
【シーン1】 自分の話に耳を傾けてくれない子どもとの関係に悩んでいる。進学や就職など、悩みの多い時期に親としてサポートしたい気持ちはあるのに、イライラして子どもに声を荒げてしまう。そんな大人気ない自分の言動に落ち込む。
親への反発は、成長過程で健全なこと
親として子どもをサポートしたい気持ちは尊いことですが、子どもは親の代わりに夢を実現する代用品ではありません。 ・「子どもなんだから、親の言うことを聞いて当たり前」 こうした気持ちが少しでも心の中にあると、子どもはそれを敏感に感じ取り、関係性に悪影響を及ぼします。 親の言うことに対する反発は、子どもが成長する過程として、むしろ健全なことです。人から言われたことをそのまま鵜呑みにせず、自分なりの考えを持ち、行動していく人間に育てば、親としても嬉しいのではないでしょうか。 成長過程にある子どもには、自分なりの考えや意見があるはずです。親はそれを見守り、「子どもが自分らしさを模索している最中」だと認識しましょう。
1人の人間として尊重する
子どもに限らず、人は自分の思い通りにならなくて当然です。その大前提に気づくだけでも、肩の力を抜いて親子関係に向き合えるようになります。 子どもを「思い通りにコントロールしたい」という支配欲がないか、今一度、自分に問いかけてみましょう。 反対に、親の考えを押し付けては、子どもとの心の距離感が離れていくばかりです。重要なのは、子どもを1人の人間として尊重することです。カウンセリングの観点からできるアドバイスとして、親子でお互いの意見を述べて、対等に話し合える関係を目指してみてください。 しかし、対等に話し合おうとしても、どうしてもケンカに発展しまうこともあるかと思います。 そこで次回は、子どもとケンカが絶えないとき、親がするべき行動について解説します。
〈著者プロフィール〉大野萌子(おおの・もえこ)
公認心理師/2級キャリアコンサルティング技能士/産業カウンセラー 一般社団法人日本メンタルアップ支援機構代表理事、企業内カウンセラーをはじめとす る相談業務において2万人以上のカウンセリングを担当。また長年の現場経験を生かし、 人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント教育を得意とする。官 公庁・企業・大学などで講演・研修を6万人以上に実施。著書にシリーズ51万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑(サンマーク出版)』ほか、『世界一受けたい授業』などメディア出演多数。
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