漢方の取り入れ方実践編/服用の注意点は? 副作用はある?【40代・50代、漢方の知識、基本のき② 後編】
さまざまな不定愁訴に効果を発揮することから、40代、50代の女性の間でも服用する人が増えている漢方薬。その一方で、使ってみたいけれど、どこで手に入れて、どんなふうに飲めばいいのかよくわからないなどといった理由から、試すのを躊躇している人もいるのではないだろうか。そこで、漢方薬を取り入れる際のさまざまな不安や疑問に、漢方に精通し、多くの患者さんを西洋医学と漢方で救ってきた医師の今津嘉宏さんにレクチャーしていただいた。第2回後編となる今回は、服用するときの注意点や副作用など、疑問に思うこと、知りたいことをQ&A形式でご紹介。
Q1 漢方薬はいつ飲むといいの?
A 食前(食事の約30分前)か、食間(食後2~3時間)に飲むのが基本 「漢方薬は、食前、あるいは食間に飲むのが基本です。 漢方薬に含まれる有効成分は、食物繊維に吸着されてしまうことがわかっているので、消化管内に食物がある状態で漢方薬を服用すると、効果が弱まってしまうからです。 つまり、食前または食間というのは、胃から小腸に食物の残渣(ざんさ)がない状態ということです。 食前に服用するなら食事の約30分前、食間なら食後2~3時間がよいでしょう。例えば、起床時、就寝時、出社時、退社時、午前10~11時、午後3~4時などがとりやすいと思います」
Q2 漢方薬のエキス剤の味が苦手です。おすすめの飲み方はありますか?
A 苦味のある飲み物に混ぜたり、オブラートに包んでとろう 「漢方薬でも錠剤やカプセルは飲みやすいと思いますが、顆粒エキス剤は味が苦手な人も多いかもしれませんね。 その場合は、コーヒーやココア、抹茶など苦味のある飲み物に混ぜたり、オブラートに包んで服用するとよいでしょう。また、エキス剤の粉が苦手な場合は、少量のお湯で溶かしてスープのようにして飲むとよいと思います」 ●オブラートの正しい使い方 1)薬をオブラートで包む。 2)コップに、4分の1から3分の1程度の量の水を入れる。 3)オブラートで包んだ薬を、水が入っているコップに入れる。 4)オブラートの表面が溶けるまで、60~90秒ほど待つ。 5)オブラートに包んだ薬を、コップの水と一緒に飲み込む。