宇宙飛行士・野口さんが会見(全文2完)もうあとは発射に臨むだけ
3種類目の宇宙船に乗る意気込みは
毎日新聞:毎日新聞、池田です。聞こえておりますでしょうか。 野口:はい、聞こえてます。 毎日新聞:きのう、ケネディ宇宙センターでも質問がありましたけども、スペースシャトル「ソユーズ」、そして今回ということで、3種類目の宇宙船にいよいよ搭乗されると。3機の、3種類の中型宇宙船に搭乗されるのは日本人としても初めてだと思います。いよいよこれに乗るよということに関しての意気込み、お聞かせいただければ幸いです。 野口:3種類に、訓練させていただいて、3種類、違う宇宙船に挑戦できるというのは、本当に宇宙飛行士としてはありがたいかな、と。宇宙飛行士冥利に尽きるかなと思います。アメリカでも有名なジョン・ヤングさん以来の3種類ということで、いろいろと注目していただいていますし、滑走路と、地面と、水に落ちてくるっていう、帰ってくるっていう意味では、本当に人類初めての経験になりますので、その辺り、JAXAとしても、日本人をそういう場面に送り込めたというのは、本当にすごく日本の宇宙有人飛行において大きな意味があるなと思います。 ただ、これ自体は本当に順番の問題で、私のあとに飛ぶ星出飛行士も似た経験をすることになりますし、これから3種類、4種類と、違った宇宙船をどんどん体験していく人材になると思いますので。たまたまその第1号というか、切り込み隊長役を仰せつかったという感じですので、本当にそういう意味では、全集中で臨みたいと思います。 毎日新聞:分かりました、ありがとうございます。頑張ってください。 野口:ありがとうございます。 司会:はい、ありがとうございました。それでは最後の質問になります。東京とびもの学会の金木さん、よろしくお願いします。
宇宙服の着心地の違いは
東京とびもの学会:東京とびもの学会、金木です。音声、聞こえておりますでしょうか。 野口:はい、聞こえてます。 東京とびもの学会:カメラの調子が悪いので、オフにて失礼いたします。今回「ソユーズ」、スペースシャトルときまして、3種類目の宇宙船に乗られるということですけども、その前に乗られた2つの宇宙船に比べての第一印象の違いということと、それに関連して宇宙服も3種類目ということになりますけども、それぞれの着たときの着心地の違いなどを伺えればと思います。よろしくお願いいたします。 野口:ありがとうございます。本当に面白いトピックで、真面目に答えると、たぶんあと3時間ぐらい掛かっちゃうんですけど、宇宙船に関してはスペースシャトル、「ソユーズ」、SpaceXと、それぞれ目的が若干違うところがありますので、単純には比較できないですけども、ただSpaceXはやはり圧倒的に設計が新しい、ある意味、われわれの世代っていうんですかね、私が宇宙飛行士になってからの時代で造られた宇宙船ですので、そういう意味ではすごく船内のいろんなインテリアがすごくモダンで、シックで、単にそれだけではなくて、非常に機能的。 あとはワイヤとかスイッチ類が全然ないっていう、タッチパネルでのコマンド中心にして、極力ハードウエアのスイッチを排除して、そこから操作系をできるだけシンプルかつエレガントにしているというところはすごく新しいと思いますし、それが単なるパネルデザインだけではなくて、運用の手順書であったり、あるいは運用全体の考え方も含めて極力シンプルにしていこうっていうのは、すごくこれからSpaceXを先頭とするいろんな宇宙ベンチャー全体に共通する考えなんじゃないかなと思います。