この10年で売却した移籍金合計額は“7億4000万ユーロ”超え それでも強さを維持するベンフィカの巧みな補強術
今夏もジョアン・ネヴェスを高値で売却
常に国内で結果を出しつつ、クラブで育てた若手有望株をビッグクラブへ高値で売却していく。このモデルを巧みに成功させてきたのがポルトガルの名門ベンフィカである。 今夏には19歳と若い期待のポルトガル人MFジョアン・ネヴェスをパリ・サンジェルマンへ売却。移籍金は6000万ユーロとなり、ボーナスも加えると総額7000万ユーロに達する大型契約となっている。 英『GIVE ME SPORT』が『直近10年での売却益ランキング』を作成しているが、ベンフィカはこのランキングで1位だ。それも納得で、2019年にはFWジョアン・フェリックスを1億2700万ユーロでアトレティコ・マドリードへ売却。 2022年にはMFエンソ・フェルナンデスをチェルシーへ1億2100万ユーロ、FWダルウィン・ヌニェスをリヴァプールへ8500万ユーロ、2020年にはDFルベン・ディアスをマンチェスター・シティへ7100万ユーロ、昨年にはFWゴンサロ・ラモスをPSGへ6500万ユーロで売却している。 今夏のジョアン・ネヴェス売却も実にベンフィカらしい動きで、この10年で7億4000万ユーロを超えるだけの移籍金を生み出している。 一方で今夏はオランダのAZから昨季のエールディヴィジ得点王であるFWエヴァンゲロス・パヴリディス(25)、ドイツのハイデンハイムから昨季ブンデスリーガで13アシストを記録したヤン・ニクラス・ベステ(25)、さらにはPSGからMFレナト・サンチェス(26)をレンタルで復帰させるなど、中堅世代の新戦力を加えてチーム力アップを図っている。このあたりの動きもベンフィカらしい巧みなものか。 昨季は惜しくも国内リーグで2位に終わったが、今季も巧みな補強戦略で目指すはリーグの頂点だ。
構成/ザ・ワールド編集部