すごい一戦でしたね、スーパーフォーミュラ第5戦
様々な競技のアスリートのコメントに涙腺が緩みがちな今日この頃。
五輪で競技を終えたアスリートたちのコメントがみな素晴らしかった。そして、ウルウル。
モビリティリゾートもてぎで開催されたスーパーフォーミュラ第5戦。 二人の“漢”のコメントに、ウルウルした。
決勝37周レースの35周目のトップ争い。DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの2台。ストラテジーを分けた2台だ。規程の10周を消化し、ミニマムラップでピットインしてタイヤ交換をした太田格之進選手。ペースも良く他車がピットインしてトップへ。レース後半まで引っ張ってピットインした牧野任祐選手は2位へ上がってトップのチームメイト太田選手との差は約10秒。
ここでの牧野選手の無線コメントが「やることは分かっているから!」とビシッ。カッコよかった。太田選手のペースを上回りその差は詰まって行った。交換したタイヤがロングスティントとなっている太田選手は、さすがに厳しいのが分かった。しかし、そこから同シリーズの歴史に残る劇的なトップ争いを演じてくれた。ピットからは「クリーンファイトでお願いします」との無線が飛んだ。正しくクリーンでハイレベル、手に汗握る素晴らしいバトルだった。一旦は前に出たかと思われた牧野選手。しかし、太田選手がトップを死守して35周目は終了、36周目に突入、そしてセカンドアンダーブリッジ手前の90度コーナーで太田選手がいきなりスピン。直前のスピン車両を寸止めで避けた牧野選手はトップへ。太田選手はアクセルが戻らないというトラブルに成す術がなかった。初優勝は1周と数百メートル手前で消え去った。
ウイニングランで牧野選手は「今日は奴(格之進)のレースだった」と。ストレートに戻り、マシンから降りてもヘルメットの中で笑顔は無く、喜びを強く表現しなかった。一方90度コーナーのガードレールの外でうな垂れる太田選手。ピットに戻って牧野選手の元へ歩み寄り、お互いの健闘を讃え合った二人。 太田選手は「一番悪いのは、運を持っていなかった自分」とコメントしていたとのこと。泣かせるね。ウルウル。