チームのメンバーがすぐに打ち解ける会話のコツ 帰属意識を高めるために最初の顔合わせが重要
<メンバーでいちばん強い人を選んでその人から質問に答えてもらう> 誰かが自分を開示することで、他のメンバーも安心して自分を出せるようになる。 ■新メンバーを迎えるときに有効な「PALSメソッド」 脆弱な文化と強固な文化の間にあるもっとも大きな違いの1つは、新しいメンバーを迎える初日に現れる。脆弱な文化のチームは、ただ決められた手順を守るだけだ。「会社の駐車場ではこのパスを見せてください。そしてこれが健康保険の書類です」
一方で強固な文化のチームは、新メンバーを迎える初日を、心理的安全性と帰属意識を確立するチャンスとして活用する。そのときに有効な「PALSメソッド」を紹介しよう。 PALSとは、「Personalized Welcome(相手に合わせた歓迎)」「Artifact(人工物)」「Lunch with the Team(チームとのランチ)」「Solo Meeting with Manager(マネジャーとの個別ミーティング)」の頭文字だ。
1.相手に合わせた歓迎(Personalized Welcome) 新メンバーは温かい歓迎を受け、オフィスに足を踏み入れたときに(あるいはリモートで働いているならログインしたときに)、自分の名前が書かれた「ようこそ」というメッセージを目にする。そして今後いろいろと助けになってくれる案内役のメンバーに紹介される。 ■アップルでは、リーダーから新メンバーに手紙が渡される ※たとえばアップルでは、新メンバーは初日にチームリーダーから手紙を受け取ることになっている。手紙の内容の一部を紹介しよう。
「安定を求めてここに来る人はいない。アップルで働く人は、みなプールの深い場所で泳ぐことを求めている。何か意義のある仕事をしたいと思っている。何か大きなこと、ここでしか起こらない何かだ。アップルへようこそ」 またピクサーでは、初日の新メンバーを本社の講堂につれていく習慣がある。新メンバーはそこで、リーダーからこんな言葉をかけられる。 「以前はどんな仕事をしていようとも、今のあなたは映画作家だ。私たちは、よりよい映画をつくるためにあなたの力を必要としている」