【京王杯2歳S】パンジャタワーが新種牡馬タワーオブロンドンとの父子制覇達成 松山「目立つ強い競馬だった」
[GⅡ京王杯2歳ステークス=2024年11月2日(土曜)2歳、東京競馬場・芝1400メートル] 2日の東京メイン・GⅡ京王杯2歳Sは、8番人気のパンジャタワー(牡・橋口)が馬場の真ん中から力強く抜け出し、デビュー2連勝で重賞制覇を飾った。勝ち時計は1分21秒2(稍重)。新種牡馬タワーオブロンドン産駒は重賞初勝利となり、本馬ともども今後がますます楽しみになる勝利となった。 好スタートを決めたものの、前が速くなりそうと判断するや、スッと中団に下げて道中は折り合いに専念。エスコートした松山も「今日はスタートも良かったですし、何頭か行かせて思っていたポジションで流れに乗れました」と思惑通りの競馬運びだった。直線で大外に持ち出してからの伸び脚は強烈の一言。メンバー最速(タイ)の33秒8の上がりが示す通り、鋭い決め手を発揮した。 「距離は延びましたが、折り合いも全然大丈夫でしたし、しまいもいい脚を使ってくれて強い競馬でした。初戦はスタートを出なかったり、返し馬で立ち上がったり、幼さがあった分、勝ってはくれましたが(勝ち方は)目立たなかった。今日は目立つ強い競馬だったと思います」とパートナーをたたえた。 今回は初の長距離輸送に加え、1ハロンの距離延長、道悪馬場と〝初物尽くし〟の一戦を勝ち切った。「しっかり折り合いもつけられましたし、今日の感じだと(距離が延びても)大丈夫かなと思います。しっかりこういう馬場でも走れるのは力があるなと改めて思いましたし、良馬場でも見てみたいです」(松山)の言葉通り、まだまだ伸びシロは十分。父タワーオブロンドンはGⅠスプリンターズSを筆頭に重賞で5勝を挙げたが、17年の当レースで重賞初制覇を飾っている。鮮やかに父子制覇を決めた〝孝行息子〟の今後から目が離せない。
大坂 寅生