若者はどうしてコミュニケーションが苦手なのか? 新米のら猫コンサルが見た自動車ディーラー「若者のリアル」(2)
苦手と思っていた人と上手に付き合える方法を知りたくありませんか?プライベートであれば苦手な人とは距離を置けばいいが、仕事となるとそうもいかないのが現実です。
孤立を感じることも…
自動車ディーラーで働く若者は、職場内の上司や、お客さまとのコミュニケーション方法が分からず悩みを抱いているケースが多々見られます。商談をしても会話がうまく続かず「苦手なお客さま」と決めつけてしまい早々に商談を諦めるケースも…。職場内でも上司や先輩と性格や価値観が合わず、次第に会話も減っていき孤立を感じることさえあります。 そんな時はまず、自分と相手のタイプを知ることをお勧めします。苦手とする相手は、あなたのことが嫌いでそのような態度をとっているのではなく、そういうタイプの人なのかもしれないのです。
タイプをつかむ
人のタイプには大きく分けて4つの傾向があると言われています。それぞれの傾向とコミュニケーションをとる際のポイントがあります。 【自分が優位に立ちたい、上昇志向が強いタイプ】 このタイプは人に指図されたり命令されることを嫌う傾向や、物事をスピーディーに進めたがります。対話する際のポイントは、単刀直入に結論から物事を説明することです。何かを提案する際は1種類のものを提示すると〝選ばされた〟と感じてしまうので、2~3種類の中から選んでもらうと効果的と言われています。 【楽観的であり、細かいことは気にしないタイプ】 このタイプは、承認欲求が強い傾向があるため、相手が話しているときは大きなリアクションなどで反応を明確にし、相手をほめる言葉を入れましょう。よく話す傾向があるので、限定的な質問ではなく、相手に自由な発言ができる質問を投げかけると良いです。 【自分のことよりも相手を優先し、頼みごとなどは断れないタイプ】 このタイプは、なかなか自分の感情を表に出せないため、心を開くまでに時間を要します。他のタイプより一層、相手に寄り添う行動が必要となり、きめ細かに相手に納得できているかの確認を入れることが必要です。慌てずゆっくりと話し、相手をリラックスさせると良いでしょう。 【職人気質であり、妥協を許さず、きちんとした説明がなければ納得できないタイプ】 分析や情報収集に長けているため、何か話をする、提案する際にはきちんとした根拠を用意しておかねば納得してもらえません。たくさん話すタイプではないので、質問などをする際は、限定的でクローズドな質問を投げかけると良いでしょう。
苦手な人が見えてくる
人間は性格、価値観が違って当然です。しかし苦手だからと避けて通るのではなく、相手の傾向を知ることにより対処法はいくつも見えてきます。職場内、お客さまとの関係を今一度見直してみてはいかがでしょうか。 文:株式会社プログレス 江原忠宏 〈プロフィル〉えはら・ただひろ 2006年東海大学電子情報学部卒、同年国産ディーラー入社。営業職、店長を務めるも、17年5月輸入車ディーラーに転職。入社2年目に係長昇進、3年連続で販売優秀者表彰。その後人材育成にやりがいを見出し、2020年プログレス入社。「人材を『人財』に」をテーマに活動中。静岡県出身、41歳。