グリーン水素の取引、12月から入札開始 市場形式は世界初 東京都
環境負荷の小さい「グリーン水素」のトライアル取引について、東京都の小池百合子知事は29日、12月から入札を開始すると発表した。都によると、市場形式でのグリーン水素の取引は世界で初めて。供給者と利用する民間事業者などによる年内の取引成立で、年度内の輸送をめざす。 都は再生可能エネルギー由来のグリーン水素の活用を促すため、国内初の「水素取引所」立ち上げに向けて準備を進めている。 試行実施の今回は、12月6日に製造業者など都内外の供給者側、同18日に民間事業者など都内の利用者側の入札を行う。 都産業労働局によると、今回は販売価格と購入価格をそれぞれ入札で取り決める「ダブルオークション」方式をとり、販売と購入の価格差が生じた場合は都の支援で解消する。オークションは都と協定を締結した日本取引所グループの東京商品取引所が運営する。 小池知事はこの日の定例会見で「グリーン水素は持続可能な社会を実現する切り札の一つ。取引事例を積み重ねて、水素取引所の立ち上げにつなげたい」と述べた。 入札参加には事前エントリーが必要。詳細は日本取引所グループのホームページ(https://www.jpx.co.jp/hydrogen/summary/index.html)へ。(太田原奈都乃)
朝日新聞社