大谷翔平の二刀流成否のカギを握るマイク・ソーシア監督の噂の真相とは?
エンゼルスの大谷翔平(23)が14日(日本時間15日)からアリゾナ・テンピでバッテリーキャンプをスタートする。注目はメジャーでも成功例の少ない二刀流の行方についてである。 本拠地エンゼル・スタジアムで行われた大谷翔平の青空入団会見。質疑応答が終わると、球場内のコンコースで、大谷、マイク・ソーシア監督らが個別で囲み取材に応じたが、そのとき、ソーシア監督に地元記者の一人からこんな質問が飛んでいる。 「もしも大谷が、二刀流で結果を残せなかったら、どこまで我慢できるのか?」 一瞬、入団会見の日にそこを聞くか、という気まずい空気が漂った。ソーシア監督も顔をしかめる中、隣にいたビリー・エプラーGM(ゼネラルマネージャー)が素早く引き取って、「今の段階で、そんなことは考えてもいない」と一蹴したが、よくよく考えてみると、さもありなん、という質問だった。 ソーシア監督は、若い選手を我慢強く使うタイプの監督ではないのである。 「その傾向は否めない」 長くエンゼルスの番記者を務め、現在はLA TIMES紙で大リーグ、NBAなど様々なスポーツを取材しているマイク・ディジオバンナ記者も同意し、続けた。 「かつて、シェイ・ヒレンブランド、スティーブ・フィンリー、バーノン・ウェルズといったベテランに関しては、苦しんでいてもある程度はチャンスを与えたが、ルーキーが同じ成績だったら、そこまで我慢はしていない」 さすがに「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」ほど過激ではないが、決して「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」というタイプではないようだ。 となるとやはり、大谷が二刀流どころか、仮にメジャーへの適応に苦労すれば、ソーシア監督の起用に目が向けられるのは、ある意味、必然と言える。 一方、現在はドジャースの番記者だが、やはり長くエンゼルスの番記者だったオレンジカウンティ・レジスター紙のビル・プランケット記者にも聞くと、「そういう面は確かにあるが、それでも、メジャーで使えるという確信があれば我慢して使うはずだ」とソーシア監督の別の一面を口にした。 その例として、マイク・トラウトとコール・カルフーンの名前を挙げたが、トラウトは2011年の7月にメジャー初昇格すると、8月頭に一度マイナー落ちしたが、8月中旬に再昇格。打率は.220に終わったものの、それでもある程度は使い続けた。カルフーンは、メジャーデビューを果たした2012年はさほど出場機会がなかったが、翌年7月に再昇格すると、打率が2割前半をさまよったこともあったが、9月終わりまで使い続け、翌年からレギュラーとして起用している。