「20歳で2000万円の融資を受け人生を賭けた」人気ブランド「Candy Stripper」を立ち上げた女性「ギャル最盛期に真逆のファッション貫いて」
(※)『CUTiE』(宝島社)90年代に人気を博したストリート系ファッション雑誌。2015年休刊。 ── ファッションに敏感な人たちにブランドが認知されたのですね。 板橋さん:ただ、すべて自分たちで手作りした一点ものだったので、量産予定がなく。そこに「卸(おろし)をお願いしたい」といったお問い合わせを毎日のようにいただいていました。でも、卸についての知識も、量産体制も整っておらず、せっかくオーダーをいただいても、その要望に全く答えられない状態でした。
ほしいと思ってくださっている方の思いになんとか答えたい気持ちで、仲間を増員し、手作りの商品に加え、一部の商品を工場生産にのせて、量産をすることにしました。 ── そんな経緯があったのですね。 板橋さん:それから、「Candy Stripper」のお洋服をセレクトショップに置いてもらおうと、学校帰りに原宿と渋谷のセレクトショップを1軒1軒訪ね歩き、自分たちの服を置いてもらえるお店を探しました。そんななか、ご縁があって渋谷の「Calico(キャリコ)」(2002年閉店)というセレクトショップに置かせてもらえることになりました。
『CUTiE』や『Zipper』(※)で特集ページを作っていただいたり、『CUTiE』で見開きの連載ページが始まったりしたほか、テレビや新聞などメディアの取材依頼や、雑誌やテレビでのリース依頼もどんどん入るようになりました。 (※)『Zipper』(祥伝社)原宿系ファッションをメインとしていた雑誌。2017年休刊後、2022年復刊。 当初は「Candy Stripper」は趣味で続けるつもりで、生計を立てようとは考えていなかったため、私も友達もすでに就職していました。でも、こんなに求められているのなら、人生は一度きりだし、失敗してもまだまだやり直せると思い、「Candy Stripper」一本で頑張ってみようと決意しました。