「20歳で2000万円の融資を受け人生を賭けた」人気ブランド「Candy Stripper」を立ち上げた女性「ギャル最盛期に真逆のファッション貫いて」
── 入学してみて、勉強は楽しかったですか? 板橋さん:写真を撮ること、ヘアメイクのイメージを想像すること、ブランドのプレスに興味がありました。でもどの職種が自分に合うのかわからなくて。まずは興味のあることをどんどんやってみようと始めた友達との作品撮りをきっかけに、自分の頭の中の世界観を形にしたいと強く感じ始めました。衣装を作ってモデルさんに着てもらい、自分で撮影をし、発表する。それが結局、ブランドの立ち上げに繋がっていったんです。
── ミシンなど裁縫の技術は独学だったのでしょうか。 板橋さん:独学でしたね。「こういう服が作りたい! 」という気持ちを形にすることがいちばんの目的で、立体裁断で衣装を作るような感覚だったので、今見たら縫製は汚いと思うのですが(笑)。仲間たちに声をかけ、定期的にファッションショーを開催するようになりました。当時、西麻布にあった「イエロー」や渋谷のクラブなどを貸し切り、友人にヘアメイクやモデル、DJをお願いして、仲間みんなでチケットを売り、赤字にならないように工夫していましたね(笑)。
── 専門学校生とは思えない行動力ですよね。 板橋さん:10代のころから、自分で何かを作って表現する世界にとても興味があったんです。高校生のころ、原宿の文化屋雑貨店でアルバイトを始めたので、毎週原宿へいくようになりました。原宿にあった、何気なく立ち寄ったセレクトショップで募集していた、歩行者天国で自作の服を着て行うゲリラファッションショーにも参加したりもしていました。
■19歳で立ち上げたブランドが雑誌に注目され売り切れ続出 ── 19歳でブランドを立ち上げて、20歳で起業されています。 板橋さん:当時は頭のなかには失敗するビジョンがなくて。まさに若かったからできたことだと思います。専門学生時代、友達とふたりで「Candy Stripper」を立ち上げ、デビューコレクションも行いました。 たまたま『CUTiE』(※)のスタイリストさんとご縁があり、ブランドのお洋服とビジュアルイメージを見せたところ、とても興味を持ってくれて。すぐさま『CUTiE』のニュースページで取り上げてくれました。掲載直後から、ありがたいことに問い合わせの電話が殺到しました。