「20歳で2000万円の融資を受け人生を賭けた」人気ブランド「Candy Stripper」を立ち上げた女性「ギャル最盛期に真逆のファッション貫いて」
── 起業資金はどのように調達したのですか。 板橋さん:まずは私たちに出資してくれる人を探そうと思い、いろいろな方を訪ねて相談しました。あるときに紹介されて知り合ったのが、今もビジネスパートナーとしてご一緒している方でした。「Candy Stripper」のコンセプトをはじめ、ブランドへの想いや夢を熱くプレゼンしたところ、自分の若いころを思い出したよ、と2000万円を出資してもらえることになりました。
── すごい金額ですね! 板橋さん:今はもっとリーズナブルに起業できますが、当時は会社を立ち上げるには1000万円必要で。残りの1000万円を運営費にしました。それが20歳のときです。
■キノコ柄を手作業で転写したワンピースがきっかけに ── 原宿に店舗がオープンしたのは1999年だそうですね。真っ赤な内装が印象的です。 板橋さん:初の実店舗と思われがちですが、実は店舗としては3店舗目なんです。最初のお店は京都の「河原町ビブレ」の踊り場への出店でした。実は当時はテナントに出店するのがイヤで…生意気にも、いいお話をいただいても、お断りをしていました。普通にブランドやショップと横並びに展開されるのを懸念しており、まだほかの人がやっていないことに強いこだわりを持っていました。そこに、フロアとフロアの間の踊り場にお店を出すのならばどうだろう?と提案いただき、踊り場なら、秘密基地みたいでおもしろいんじゃないかって。
── 実店舗を構えることで、何か変化はありましたか? 板橋さん:まだネットがない時代だったので、「雑誌にはたくさん載っているけれど、「どこに行ったら買えるのかわからない」「ほしいのに買えない」という声をよくいただいていたので、そういう点で店舗を構えてよかったなと思いました。たまたまビルを歩いていて気になってお店に入ったという方もいて、反響が大きかったです。 ── 90年代はファッション誌最盛期で、若者のパワーみたいものもありましたよね。