一問一答 4連覇の藤井聡太竜王、自身の〝今年の漢字〟は長考後に「変化の1年」/将棋
将棋の第37期竜王戦七番勝負を制した藤井聡太竜王(22)=棋聖・名人・王位・王座・棋王・王将との7冠=が12日、鹿児島県指宿市で会見した。シリーズでは挑戦者の佐々木勇気八段(30)を4勝2敗で退け、4連覇を果たした。藤井竜王は第6局の感想戦を終えて会見場に登場。主な一問一答は以下の通り。 ーー4連覇した気持ちは 「本局を含めて苦しい将棋の多いシリーズだった。その中で何とか良い結果を出すことができて、まずはほっとしたという気持ちを持っています。課題の面も含めて、今回のシリーズで新たにみつかったものもいろいろあるかなと感じているので、今後、しっかりと生かしていければと思っています」 ーー佐々木八段が毎回工夫を凝らした。印象に残る1局は 「うまく指せたという点では(勝利した)第1局は中盤のねじり合いが続いた将棋だったんですけど、わずかにポイントを上げていくことができたと思うので、印象に残っている1局でもあります。(敗れた)第4局こちらが気付いていない攻め方をされて、気付いたときはすでに形勢がかなり苦しくなっていたという感じだった。そういった攻め筋があるのは勉強になりましたし、反省も含めて印象に残っている1局でもあります」 ーー佐々木八段の工夫を避けずに踏み込んだ 「こちらとしては序盤の方は比較的、自然に指していったことが多かったんですけど、進んでいく中で佐々木八段に上回れる手を指されたことが多かったと感じています」 ーー来年は5連覇での永世竜王の資格獲得かかる 「今回のシリーズを通して新たに見つかった課題がいろいろあると思っているので、1つ1つ改善して実力を高めて来期に臨めるように取り組んでいきたいと思います」 ーー年内最後のタイトル戦を終えた。今年を振り返って 「今回の竜王戦は佐々木八段に序盤から工夫されたシリーズでもあったんですけど、この1年のタイトル戦を通してみても序盤の作戦や工夫が問われることが多かったかなと感じています。その中で私自身も今までと指し方を変えてみたりもあったんですけど、それでなかなかまだうまくいかないなというところもあって、そういったところを、これからもっと高めていけるように取り組んでいけたらと思っています」 ーーシリーズは後手番で苦労したと言った。後手番で心掛けていることは