2歳から5歳までの「心の荒れ」は学びのチャンス? 困った行動に悩んだ時のケース別Q&A
文字も数字も興味がない
Q 文字も数字も興味がないようで、拒絶します。うちの子、将来大丈夫でしょうか? A 関心があるものをきっかけにしましょう。 子どもの興味や関心には個人差が大きいものです。まずは、目の前にいる自分のお子さんのようすをよく見て、どんなことに関心があるのか、注意を向けましょう。 電車だったら、駅の構内で「ここに『電車』って書いてあるね」とか、「3両目に乗ってるんだね」というように、生活の中で文字や数字に関心をもたせていくといいですね。 お子さんの興味を無視して、文字や数字を早く教えなければと思うと、ママやパパの中に「大きな期待」がムクムク湧いてしまいます。すると、お子さんが期待に沿わない行動をするたびに、「あーあ……」「なんで?」と落胆の声や表情が無意識に出てしまうものです。お子さんは、そんな雰囲気を感じとって、いやになってしまいます。
人のいやがることをする
Q わざと人のいやがることをします。どうしたらやめてくれるのでしょうか? A 人にやさしくしたくなる言葉がけをしましょう。 「やさしくする」ということがどんなことなのか、まだわかっていない場合が少なくありません。単に相手の反応が面白かったり、自分はよいことをしていると勘違いしていたりするのかもしれません。 相手の気持ちや考えを少し推測できるようになるのは、4歳を過ぎる頃からで、年長さんぐらいになって、やっと相手の表情や声の調子で「怒ってるのかな?」「悲しいのかな?」とわかり始めていくのです。 「〇〇すると、お友だちはうれしいよ」と教えてあげて、絵本などを読み聞かせするときには、登場人物の行動について、それをされた相手の気持ちを教えてあげましょう。 人にやさしくできたときには、「〇〇できたね」と、できるだけ具体的にほめることも大事です。
園の教室から脱走する
Q 園の教室から、よく脱走します。じっと座らせておく方法はありますか? A 出ていってしまう原因を理解しましょう たくさんの理由が考えられます。教室で何かいやなことが起きている場合、園の外に何かひきつけられるものがある場合、落ち着きがない原因が本人にある場合など、原因を理解してあげることが大切です。 落ち着きのない特徴が、個人が抱えている問題か、環境に影響されているのか、また両方が関わっている場合かを適切に理解しないと、的確な対応をすることができません。 一番ダメなのは、ただ叱るだけのかかわりです。本人が抱える問題をわかってあげないと、元の問題だけでなく、理解してもらえないことへの反抗や不安などの問題が加わってしまう場合が少なくありません。 まずは子どもの言葉に耳を傾け、どういうときに出ていってしまうのかを知るところから始めましょう。