2歳から5歳までの「心の荒れ」は学びのチャンス? 困った行動に悩んだ時のケース別Q&A
お友だちと仲よく遊べない
Q 同年代のお友だちと仲よく遊べません。どうしたらケンカがなくなるでしょうか? A 子どもにできそうな解決方法を教えましょう。 子どもたちをよーく見てもらうとわかりますが、2~3歳は互いに近いところで遊んでいても、黙々と自分のやりたいことをしていて、会話はあまりありません(並行遊び)。3歳になると、ケンカをした経験などが生きてきて、「かして」「どうぞ」といった簡単なルールを使って一緒に遊び始めます(連合遊び)。 ですが、相手が自分とは違う気持ちや考えをもっているとわかるのは4歳を過ぎる頃。相手を思いやりながらごっこ遊びができるようになるのは、ようやく5歳頃なのです。 ですから、「なんで仲よくできないの!」と頭ごなしに叱るのではなく、「お友だちは〇〇をしたいんだって」「順番こしてみよう!」と、状況の受け取り方や、できそうな解決方法を教えてあげましょう。
注意しても、同じことを繰り返す
Q 注意しても、同じことを繰り返します。どうすればわかってもらえるのでしょう? A できたときに、具体的な言葉でほめましょう。 原因は、親にかまってほしいからかもしれません。「見て見て!」と注意をひきつけたいことがたくさんあるのに、「あとで」「自分でしなさい」などと、親にかまわれていないと、「叱られてもいいから自分に関心をもってほしい」と子どもは思います。同じことをすれば関心を寄せてもらえるので、繰り返します。 これを減らすには、ふだんできているときに、ほめてあげましょう。「〇〇を守って、おりこうさんだね」と、具体的に「○○」の部分を言葉にしてほめるのがコツです。 大人は、子どもができているときはよく見てやらずに、自分のしたいことをしているもの。日頃、満足がいく程度にかまってもらえていれば、子どもはわざわざ、叱られることをしなくなります。
テレビやゲームに夢中になりすぎる
Q テレビやゲームに夢中になると、親も無視! どちらも禁止するしかないのでしょうか? A 内容をよく吟味し、時間制限を設けましょう。 子どもは、動きのある新しい刺激を追いかけてみたいところがあります。ましてや、楽しそうな音やカラフルな色とともに展開しているものには、じっと釘づけになってしまいます。 また、この時期は、1人で見せっぱなしにすると、善悪の判断がまだ難しい時期なので、見たものを何でも真似してしまいます。 ですから、親がまず、内容やどれくらいの時間がかかるのか、コンテンツを吟味してから見せましょう。エルサゲート※、虚無動画※などと呼ばれるものは特に注意が必要です。 生活のリズムや習慣を身につけさせるのは親の役目です。「テレビタイム」は、夕飯が終わってからお風呂までとか、物事に区切りがあるのを教えていくとよいでしょう。